【女王石】A 〔ラスト〕

 響子が股間と胸を手で押さえ隠し立つ『ヴィーナスの誕生』のような絵画っぽいポーズで立つ。
 説明する我美。
「これが『裸身人類』ッス……『裸身人類』は絵画や彫刻のポーズをするのが特長ッス……ちなみに、裸身人類は芸術的ポーズに固執するあまり、 繁殖や生殖への興味が希薄すぎて絶滅したッス
「エッチへの関心が薄すぎて絶滅したの? 使えねぇ」
「乙姫さま、【女王石】の力を試して裸身人類になった響子を支配するのは今ッスよ……【ロキ石】の嘘は、短期間で解けてしまうッスから」
「わかった」
 乙姫のお尻に入った【女王石】が輝く。
「あたしの前に、ひざまずきなさい」
 響子が股間と胸を押さえたまま、乙姫の前にひざまずく。
「響子は、ご命令に従います……はぁはぁ」
 しばらくは満足げな表情をしていた乙姫は、次第につまらなそうな表情に変わった。
「よく考えたら、響子に服従されても……普通すぎて、支配しているって実感が沸かないわね……この【女王石】って使いどころが……うッ!?」
 いきなり乙姫は、お尻を押さえて悶えはじめた。その様子を見て我美が言った。
「はじまったッスか、トリセツによると【女王石】は一度使うと、ア●ルが疼いて止まらなくなるみたいッス……お尻エッチを百回してもらうまで、疼きは止まらないッス」
「い、いやよ。お尻はイヤッ! あぁぁぁッヒィィ」
 床に倒れて、快感にのたうち回る乙姫。
「えーい、面倒くさいっス、乙姫さまを台車に縛りつけるッス!」
 我美は乙姫をスグリの時と同じように台車に大股開きで縛りつけると、乙姫の口をイラマチオ性具で塞いだ。
「ふぐッ……うぐッ」
「乙姫さま、我慢するッス……疼きに負けて、乙姫さまの体に宿る龍の子の力が暴走したら大変なコトになるッス……さてと、彦星お待たせしたッス、出番ッスよ。乙姫さまがお尻エッチを望むまで犯すッス

 自分の性器をいじっていた彦星が顔を上げる。
「やっと、その時がキタ──────っ!!」
「手はじめに乙姫さまの口を犯すッス
 裸になった彦星が、乙姫の開いた口にチ●コを突っ込んで「織姫、織姫」と呟きながら、チ●コを押し込んだ腰をクイックイッ動かしてイラマチオをする。
「うぐッッ……うぐッッ」
 涙目でイラマチオされている乙姫の目が、恍惚とした目に変わる。
 乙姫の肉体は彦星を拒絶しながら、心はエッチの快感を求めていた。
「よかったスね、乙姫さま……穴を突いてくれる恋人ができて……なんとか一件落着したッス、後は砂野スグリの体に付いている神石を、元の持ち主に返せばいいだけッスけれど……上手くやらないと時間軸の因果関係が」
 我美はマッガーと、千匹皮の方をチラッと哀願するような目で見た。察したマッガーが答える。
「良かったら、あたしたち二人が協力しましょうか……あたし、その手の時間パラドックス物アニメとか、マンガ読んでいますから」
「そうしてもらうと助かるッス……今、時を越える電車を呼び出すッスから一緒に乗ってもらいたいッス」

 我美はお腹の袋の中から、瓶詰めされた甘酢漬けされた銀牙のキン●マを取り出して呟く。
「このキン●マは、いつになれば食べ頃になるんスかねぇ……砂野スグリに付けた神石を、全て返して。砂野スグリを台車に乗せたままコンビニに放置して……あとは」
 我美は乙姫を縛り付けている台車を、腕組みをしながら眺めながら呟いた。
「この台車、どこから持ってきたッスか?」


〜第十二膜【裸女の淫界】〜おわりッス



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あきゅろす。
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