神石レンタル〔ロリ石〕 @

 海原を進む帆船の甲板で、王冠を被り腕組みをして海を眺めていた男が、片手を頭上に挙げて高らかと宣言する。
「オレはロリコンの王になる!」
 潮風でめくれたマントの下は、ノーパンの下半身丸出しだ。

 帆船の樽陰から、ロリコン王を観察している我美と乙姫──我美が言った。
「あの男の王冠にハマっているのが【ロリ石】っス。数分後にこの帆船は原因不明の海難事故で沈没するっス……その前に【ロリ石】を奪うっス」
「あたし、思うんだけれど……返却しないで、そのまま神石を自分のモノにしちゃうとか。沈んだ海の中から神石を回収するってのは?」
「借りるだけっスよ、ちゃんと返さないと時間の流れから何が起こるかわからないっス……乙姫さまの存在自体が消えるかも知れないっス。
それに、海に潜れる乙姫さまの※龍の子供の力でも深海の水圧は無理っス」
「あたしの海に潜れる能力で使えそうなのは、ガム噛みながら海中を全裸素潜りできる能力と……ロボット犬が潜水挺に変形する力と……あたし自身が小型潜水挺になれる力か、確かに帆船上で奪った方が楽そうね」
 その時、帆船の左舷から何かが衝突した衝撃があり。
「浸水だぁぁ! 船が沈む!」の声が聞こえ。衝撃で船が横揺れした拍子によろけたロリコン王は、マストに後頭部をぶつけて「きゅぅぅ」と気絶した。
 我美と乙姫が意識を失ったロリコン王に近づき王冠から、身内から乙姫が【ロリ石】を抜き取る。
【ロリ石】ゲットだぜぇ! いったい何が船にぶつかったの?」
 船縁から海を覗き込んだ乙姫は、マッコウクジラの頭部に立って見上げていた。
『裸ピノキオ』と目が合った。
 生身の首から下が木製裸体で、球体関節をカクカクと動かしている裸ピノキオは、股間の性器から樹液のような汁を染み出させながら、懐かしそうな口調で乙姫に向かって言った。
「あれぇ? やっぱり乙姫さまだぁ……ちらっと、帆船に立っていたのが見えたから、確認するためにクジラで近づいたら衝突しちゃいました……てへっ」
 帆船の沈没原因を作ったのは乙姫だった。
 裸ピノキオが鼻を伸ばしながら言った。
「乙姫さまバンザーイ! 乙姫さま最高! どこまでも、ついていきます!」
 裸ピノキオを無視する乙姫。我美が言った。
「【ロリ石】手にいれたら、さっさと退散するっス……長居すると、面倒なコトになるっスから」
「面倒なコトって?」
「説明するとややこしくなるっスから、とにかく今のうちらは神石を借用した立場っスから……帆船が沈む前に早く逃げるっス」

 我美と乙姫がクワガタムシ型のタイムマシンで去ったのと、数秒遅れで今度は我美が操る淫乱ライダーの時間電車が現れて、気絶しているロリコン王の王冠に近くに止まった。
 ドアが開き、電車から飛び出てきた人物が神石を王冠に戻すのと同時に、電車の窓から顔を覗かせた我美が神石を戻した人物に向かって言った。
「ボク参上! 早く車両内にもどるっス、今のうちらの立場は神石を返却して回る立場っスから。神石を奪った時間軸の乙姫さまや、ボクに遭遇したらややこしいコトになるっスからね」
 少し先の未来から来た我美は振り返って車内を見る、車内には台車に全裸の股開きで縛りつけられている乙姫の姿があった。乙姫の口にはイラマチオ用の性具がハメられている。
 我美が言った。
「乙姫さまが悪いっスからね……ボクが忠告したのに余計なコトをやるっスから、こうなったっスよ……次は【ロキ石】を返しに行くっス」
 台車に縛られた乙姫に近づく、裸の男……男は乙姫の閉じられない口に、チ●コを押し込んでイラマチオ抽送を開始した。
 呻く乙姫、
「ふぐッ……うぐッ……うぐぅ」
 男は乙姫の頭を前後に動かしながら。
「あぁ……織姫、織姫の口でイラマチオ」と、呟き。
 時を越える電車は、裸ピノキオがポカンと見上げる中、時間跳躍して消えた。


※海を潜れる龍の子供の力 〔詳しく知りたい人は勝手に検索してくりゃ〕

[前戯へ][後戯へ]

4/15ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!