乙姫の憂鬱 B
乙姫が我美に訊ねる。
「で、これからどうするの」
「ちょっと、待っているっス」
我美は店の奥から手押し台車を持ち出してきた。
「この台車に、砂野スグリを乗せて拉致るっス」
台車に乗せられたスグリは、性器丸見えの開脚状態で足を縛られ後ろ手に縛られ、さらに胸開きヘソ開きの恥ずかしい格好で台車に縛りつけられ。最後に口に性具の猿ぐつわをされた。
「うぐッ、うぐッ」
イマラチオ用の、いやらしい性具で口を塞がれたスグリが呻く。
偶然に店に入ってきた女性客が、店内の状況を見て何も無かったように後戻りをすると、何も買わずにコンビニを出ていく。
我美がイマラチオ用の性具をされた、スグリに言った。
「喉が渇いたら、飲み物を穴から注いであげるっス……オシッコしたかったら、そのまま台車の上でしてもいいっスよ……大の方は、そうっスね。少し変態的にバキュームホースでも肛門に突っ込んで吸引してあげるっス」
我美は裸で電話をしようとして停止している、アルバイト店員に向かって言った。
「うちらがコンビニを出たら動いてもいいっス……ちゃんと電話で人間はどこからやってくるか伝えるっスよ」
スグリを縛りつけた台車を押して、我美と乙姫がコンビニを出ると。
裸にされたアルバイト店員の時間が動き出した。アルバイト店員は自分が裸でいるコトに気づかず警察に電話する。
《はい、○○署です。どうしました?》
対応した女性警官にアルバイト店員は、頭の中に浮かんだ言葉を伝える。
「大変です! 赤ちゃんはアソコの穴から出てきます」
《はぁ!?》
「だからぁ、マ●コの穴から生まれてくるんです! 」
ガチャン……ツーツー。
アルバイト店員の電話はイタズラ電話だと思われて切られた。
「もしもし、マ●コの穴から赤ちゃんが! この穴から出てくるんです! 本当なんです! 信じてください!」
我美のイタズラで変態に変えられてしまったアルバイト店員は、電話の子機を持ったまま、クチュクチュと自分のマ●コをいじくり続けた。
タイムルートを大型クワガタムシ型タイムマシン 〔ギラファノコギリクワガタ型〕 に台車に縛りつけられたスグリを乗せて時間を逆行している、乙姫が我美に質問する。
「時間を越えるマシンなら、我美も持っているでしょう……電車とかロボットみたいなの」
「これは、乙姫さま絡みの事柄っスから……乙姫さま所有のタイムマシンを使うべきっス。虫型と家の形をした」
「そういうものなの。で、これからどうするの?」
「必要な【神石】を集めて砂野スグリの体に、くっつけるっス……乙姫さまは、アベンジャーズのエンドゲームという映画を観たことあるっスか?」
「ないけれど」
「映画の中でパワーを秘めた石を、時間跳躍で借りて集めてくる場面があるんス……それを、うちらもやるっス」
「集める神石は?」
「まずは【ロリ石】──次にウソを信じ込ませるために【ロキ石】……そうっスね、【天帝石】と【タコ神石】も必要っスね……あとは状況を見ながら集める神石を微調整っスね」
乙姫と我美は【ロリ石】を入手するために、ロリ王が乗っている帆船が航行する時間軸の海域へと向かった。
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