菊花の淫界Aラスト

 シチュエーション変化が解けて、ブルーシートの上には絶頂したサドニキアと朧女が横たわっていた。
 ブルーシートまで愛液でビショビショに濡らしながら、高揚したサドニキアが呟く。
「うちら、婬罪の負け……もう、菊花に淫念を込めて。好きな世界を作っちゃって……これで子宮国の滅亡は決定よ」
 軍医タコが言った。
「そのコトですが、わたしに考えがあります」
 軍医タコは触手を伸ばして、なにやらサドニキアの耳元でゴニョゴニョ囁いた。
 軍医タコの囁きを聞いたサドニキアが上体を起こして座って言った。
「そんな方法があったなんて……わかった、タコを信じてタコのアイデアに子宮国の未来を賭けてみる
 軍医タコは勝者の朧女に『菊花』を手渡して、サドニキアの時と同じように囁いた。
「さあ、菊花に淫念を込めて……銀牙が絶頂する直前に、わたしが言った世界を作るように銀牙に囁いてください」
 うなづいた朧女が『菊花』に強く淫念を込め、銀牙に手渡す。
 上体起こし座りで足を開いた、サドニキアのクリトリスに貼り付いている『タコ神石』が輝く。
 サドニキアが銀牙に指示する。
「その男性性具の『菊花』でオナニーして

 サドニキアがタコ型宇宙人に見えている銀牙は正座のように座ると、筒状の性具にペニスを押し込み、前後に動かす。
「はい……タコ神さま、言われた通りにオナニーをします……んんッんんッ」
 朧女とサドニキアは、男のオナニーを目をギラギラさせながら観賞する。
 やがて、銀牙の射精絶頂が近づいた頃合いを見計らって。銀牙に近づいた朧女が軍医タコから伝えられた世界を銀牙に耳打ちする。
「絶頂する時に…………の世界を想像しながら射精して…………の世界を作って」
 はぁはぁと、銀牙の息づかいが荒くなる。銀牙の乳首から男の父乳が染み出てきた。
「はぁはぁはぁはぁはぁ……はい、その世界を想像しながら射精します……あぁぁぁ、イクイクイクイクイクイクゥゥゥ!!」
 裸体を震わせる銀牙の背中から白い羽根が舞う、銀牙は乳首から父乳をペニスの先端から精液を噴出しながら、輝き絶唱するように絶頂した。


 どこかの異空間……羊水が満たされたような空間に巨大な女児の胎児が、ヘソの緒が繋がった状態で頭を下に浮かんでいる。
 ヘソの緒の先は、別の空間へと繋がり消えている。
 シャボン玉のようなプチ空間の中にある、婬罪たちの移動ヘソ穴通路から出てきた婬罪たちは、シャボン玉の中から巨大胎児を眺め目を細めた。
「まさか、胎児だけの別空間を作って、母体と離して成長させるとはね」
「思いも寄らなかった解決方法ですわ……ウサウサ」
「ニヒヒッ、出産する時も、女巨人の膣口が開いて直接この空間から胎児が排出されるらしいよ」
「体内国にも、天と海を支える女巨人にも影響を与えない。いい方法だ……キュキュ」
 婬罪たちは母性や父性に満ちた目で巨人の子供を眺める。
「これからは、あたしたちが、この子を見守って育てていきましょうニョロ」
「あ、今赤ちゃんが笑った……アウアウ」
「どこどこ? あ、本当だ少し笑っている可愛いね」
 ほっこりとした雰囲気の中……婬罪たちは、いつまでも胎児を眺め続けた。




第十膜【菊花の淫界】おわり














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あきゅろす。
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