七つの婬罪VS八人の淫忍J第七の婬罪『加虐祝日の罪』【サドニキア】
鎮守の森でレオン丸とフェラリスが、共にリングで倒されているのを。
森の上空をムササビのように広げたコートで旋回飛行して見てきた、土門カシスの報告を聞いた天善は巻物に×印を書き加えた。
×カメ女〔忍者カメ〕
×変態忍者・ハラミ
×仮面の忍者・ハッチャケさん
×八忍剣士・犬尾平次
×新人類・タコスケ
×不運レオン丸
半裸人類・土門カシス
退魔忍・朧女
天善は七つの婬罪の方にも×印を加える。
×第一の婬罪『無限自慰の罪』【オナン】
×第二の婬罪『近親出産の罪』【インセスト】
×第三の婬罪『クンニ聖日の罪』【クンニス】
×第四の婬罪『自虐結婚の罪』【マゾッポ】
×第五の婬罪『肛虐接吻の罪』【アヌルス】
×第六の婬罪『フェラ交際の罪』【フェラリス】
第七の婬罪『加虐祝日の罪』【サドニキア】
残る婬罪は一人。
天善のアーモンド型の目が弧に歪む。
「勝った! 残る婬罪の方は一人、こちらの淫忍は二人以上……忍びの勝利だ! 祝宴の準備だぁ!」
巻物を広げたまま歓喜で部屋を出ていった天善とは対照的に。
軍医タコと土門は厳しい表情で巻物を眺めていた。
朧女は入浴中で部屋にはいない。
軍医タコがポツリと呟く。
「本当に七つの婬罪は、七人だけなのでしょうか?」
「オレもタコさんと同じように、疑問を感じている」
土門は鎮守の森を旋回していた時……狛犬台の後ろに、巨大な女性性器が空間に吸い込まれるように消えたのを見たコトを、軍医タコに伝える。
「大きなマ●コが狛犬の陰に……う〜ん」
軍医タコが腕組みをして思案していると、隣の部屋の襖〔ふすま〕が開き。全身包帯姿の犬尾平次が這い出してきた。
隣の部屋には淫らな闘いに破れ、忍びの里の住民が天善の館に運んできて介抱された淫忍たちが、布団の上にほぼ裸で横たわっている。
包帯男の平次が言った。
「あっしも、空から落下してくる時にチラッと見やした……土門の旦那が見たのと同じ、巨大マ●コが聖堂の隅に……ずっと幻でも見たのかと思っていましたが」
軍医タコが言った。
「やはり、七つの婬罪には。八人目の婬罪が……そして、淫忍にも」
その時、天善が酒やら※祝い料理の大皿やらを、部屋の机の上に運んできた。
風呂から出てバスタオルを巻いただけの朧女も、濡れ髪で祝宴の料理が盛られた皿や食器を手伝って運んでいる。
浮かれた天善が軍医タコに訊ねる。
「軍医どのは何を飲みますかな? なんでも用意できますが」
「祝宴の前にお聞きしたいコトが……八人の淫忍……実は九人目の隠れ忍びが存在するのでは?」
途端に動揺して、缶ビールの胴を栓抜きでバンバン叩きはじめる薬乳天善。
「いいいいい、いったい……ななななななななななな、なんのことですかな」
わかりやすいリアクションだった。
「きゅきゅきゅきゅ九人目のサポート忍者なんて、いいいいいいいいいっいるはずが」
叩きすぎて缶ビールがブシュッッと天井近くまで噴き出す。
天善は、その場から逃げるように噴き出したビールを拭くモノを探して部屋から立ち去る。
天善がいなくなると、首を数回横に振った朧女はバスタオルを外して。
裸体を机の上に仰向けに横たえると、箸で料理を摘まみ、セッセッと自分の体に盛りはじめた。
「まったく、伯父さんは誤魔化すのが下手すぎて……あれでよく忍者の頭領が務まるものだね」
無意識に、自分の体を使った女体盛りをしている朧女に軍医タコが質問する。
「さっきからいったい、何をやっているんですか?」
「何って祝宴の手伝いを……あッ」
朧女の箸を持つ手の動きが止まる。
朧女は自分が裸体に盛りつた、女体盛りを眺めワナワナと体を震わせて言った。
「こんな、変態淫法が使えるのは、お母さんしかいない……お母さん、どこかで見ているんでしょう! 娘の女体盛り」
返事はない──開き直った朧女がツンデレ口調で言う。
「べ、別に好きでこんな格好しているんじゃないんだからね。食べたかったら早く食べなさいよ」
※読む人が各自郷土の祝い料理を自由に想像してください。
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