集まりし八人の淫忍C

 天善が腕組みをして困っていると、コートをムササビの皮膜のように広げた。半裸人類『土門カシス』が館の中に滑走着陸してきた。
「タコさんに呼ばれて来た……何か用かい?」



 ムササビのように飛んできた土門を見て、天善が思いついたように叫ぶ。
忍者認定!! 七人目の忍者認定!!
 天善の言葉にツッコミを入れる朧女。「叔父さんいくらなんでも、ムササビのように滑空してきたから忍者だなんて……そんなの……!?」
 その時、座敷の床柱がわずかに揺らいだのを、集まっていた忍者たちは見た。
 忍びの条件反射で床柱に向かって、手裏剣やクナイが飛ぶ。
 床柱に飛んだ手裏剣やクナイは、タコの触腕で絡め止められた。
 擬態していた裸の新人類『タコスケ』が姿を現す。
「タコタコ、土門さんより先に到着したので擬態して、ずっと様子を見ていましたけれど……さすがです皆さん」



 軍医タコが天善に言った。
「タコは海の忍者と呼ばれています……どうですか、八人目の淫忍として認めて加えてみては」
「認定! タコ忍者認定! 結局、軍医どのの予知夢通りになってしまったな」
 朧女が安易な展開にタメ息を漏らす。
 天善が集結した八人の忍者名を巻物に書き記す。

 退魔忍『朧女』〔頭領〕
 変態忍者『ハラミ』
 『不運レオン丸』
 『カメ女〔忍者カメ〕』
 八忍剣士『犬尾平次』
 『仮面の忍者ハッチャケさん』+忍犬チャウ丸
 半裸人類『土門カシス』
 新人類『タコスケ』

 集まった忍者を見回した犬尾平次は、裸だらけの忍者集団に、自然な流れで着物を脱いで──チョンマゲ頭にフンドシ一丁の姿になった。

[前戯へ][後戯へ]

13/34ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!