七つの婬罪A

 軽くガッポーズをしたチ●コは、少し興味を持った乙姫に言った。
「七つの婬罪に伝わる預言書によると……『八人の淫忍と七つの婬罪が淫らな戦いを行い、最後に残った者が淫念を込めた、性具【菊花】にて裸族人類のオスが自慰を行い。絶頂の際に願った世界が一つだけ誕生する』とある」
『菊花』?」
「ヒトデ側裸族人類の我美が作った、次元を越える力がある性具の総称よ……ある世界の人間たちの知能を、オナニー波でサル並みにまで低下させたという」

 チ●コは、ビーチチェアの上で股を開いて、濡れた秘部に風を当てている我美に訊ねる。
「人類をサル並みに変えた伝説の性具〔バイブ〕はどこにある?」
「アレはプラズマ分子レベルで、タコ型宇宙人の軍医が処分したっス……もう二度と同じモノは作れないっス」
 指で性器の小陰唇を拡げて、穴の中まで日光浴をしていた我美がチェアから立ち上がる。
「ボクは、あんたたちの計画には乗る気は起きないっス……どうも胡散臭さを感じるっス、乙姫さまもこの連中には近づかない方がいいっスよ」
 頭頂から竹の葉コプターを出して、飛び去ろうとしていた我美に向かって。
 フードを深く被って人相を隠している婬罪の一人が、指差してポーズを決めながら言った。
「さあ、おまえが自慰でイッた回数を数えろ……ウッキキ」
 竹の葉コプターの風でめくれたマントから覗く、女の尾骨からは長い猿尻尾が揺れていた。
 突然、我美の裸体が黒球の空間に包まれて空間ごと消えた。
 驚いた乙姫がチ●コに質問する。
「我美に何をしたの? どこに消えたの?」
「あのまま放って行かせたら、あたしたちの計画進行に支障が出る確率が高かったから……七つの婬罪の一つ『無限自慰の罪』の力でオナニー空間に封じ込めたよ……裸族人類だったら正気を保てるわ……じゃあ、乙姫ちゃんとあたしたち『七つの婬罪』の結託を祝して、婬罪代表のあたしがチ●コの舞いを
 水色髪の女が腰を前後に動かして、チ●コで踊っているのを乙姫は唖然とした顔で眺めた。

 同時刻……半裸人類『女将ニッポン』の居酒屋。
 演歌が流れる店内のカウンター席で、強炭酸飲料を味わっていた土門カシスに、女将ニッポンは一通の手紙を差し出して言った。
「土門ちゃんに軍医のタコさんから、手紙が届いていたわよ? 何か緊急事態が発生したみたい」
 女将から受け取った手紙の文面に目を通した土門は、こちらにいる読者に向かって話しかけてきた……第四の障壁越えだ。
「よう、久しぶりだな……オレに『黒き忍びの里』に『タコスケ』を誘って一緒に来て欲しいそうだ……何か大変なコトが起こりそうだな」
 そう言って土門カシスは、強炭酸飲料を飲み干して椅子から立ち上がった。

 我美は、どこかわからない狭い球体空間に浮かんでいた。※1ミクロ空間のようにも見える不思議な空間だった。
 茶色の岩のようなモノが水の中に浮かび、クマムシのような生物が蠢いている奇妙な空間……その中で黒球空間に囚われた我美はオナニーをしていた。
「あッ、あぁッ、あぁぁッ」
 正確にはやらされていると言った方が正しかった。
 胸を揉み、股間を刺激している我美の目は半分白目を剥いている。

 我美は黒球の『無限自慰空間』の中でイキそうでイケない寸止めオナニーをさせられていた。
(おかしくなるっス……こんなの続けていたら、頭おかしくなるっス……あぁぁッ)
 裸族人類でなければ耐えられない、究極の快感だった。
(これ、ヤバいっス……誰かに伝えないとヤバいっス……ふぁぁッ)
 いきなり黒球が光の白球空間に反転すると、今度は連続絶頂のイキっぱなしに変わった。
「おぉおぉおぅぅぅ!?!? うはへへへッ」

 頭の中が真白になった我美は、快楽笑みを浮かべてケダモノのように喘ぐ。
 快感中枢が全開になって快楽ホルモンが脳内に満ちる。
(伝えるっス……脳が痺れてオナニーに没頭して、我を忘れる前にっス! 白我美! 白我美! この信号を恥骨で受けるっス、うぉぉぉぉぉ!!)

 全身がマ●コと同化してトロトロに蕩けていくような快感に、肢体をガクガクと痙攣させた我美は、力を振り絞って別宇宙にいる白我美に、七つの婬罪の存在と自分をこの空間に飛ばした能力を恥骨信号を使って伝達した。


※1イメージ的には『アントマン』の映画に出てきたミクロ世界をイメージしてください。


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あきゅろす。
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