ギド子の教室@

【私立院嵐学園】〔ギド子の教室〕……軍医タコ一行は最終目的地の寂れた学園へとやってきた。
 響子が言った。
「静かですね」
 うなづく軍医タコ……一つだけ黄金色の輝きが、チラチラ見える教室があった。
 その教室から甲高い鳴き声が聞こえてきた。
 独特の鳴き声から、ある怪女の姿が連想された。
 軍医タコが慎重な面持ちで言った。
「さあ、あの教室にいる金色の女に会いに行きましょう」

 軍医タコたちが教室に入ると『自習』と書かれたホワイトボードの近くの椅子に足を組んで座った裸の女がいた。
 女の金髪からは三つ首の金色の竜が伸びていて、女には金色に輝く翼もあった──そして、女の恥毛も金色だ。



 教室ではサル知能化した生徒たちが、手当たり次第に乱交をしていた。
 金色の女が教室に入ってきた軍医タコたちを見て、さほど驚いた様子もなく言った。
「いらっしゃい、あなたたちが、ここに来るコトはわかっていた」
 金色の女は、この学園の教師でギド子と名乗った。

「職員室でうたた寝していて、すっごくエッチで気持ちいい夢で目覚めたら、この姿になっていた……同僚と生徒は全員、サルになっちゃって、これからどうしたらいいものやら」
「あなたが、この世界のラスボスですか?」
「それ、この姿になってからよく言われるんだけれどね……別にこの世界をどうこうしようって気は無いから、この姿に畏怖した連中が勝手に支配者だとか統治しているとか。言っているだけだから」
「そうでしたか……神々しい姿に勝手にイメージが独り歩きしていましたか」
 ギド子が股間をクチュクチュ触りながら言った。
「少しあたしの悩みを聞いてくれる? できれば解決してもらいたんだけれど」
「なんでしょう?」
「この体になってから、他人からの愛撫が無効になってしまって……この先、セックスができない体かもと不安でしょうがないの……なんとかして」
「わかりました、とりあえず響子とレズってもらいましょう」
 机がベット代わりに並べられ、響子を下にしてギド子が上から被さるように横たわる。

 響子の髪を微笑み撫でながらギド子が言った。
「かわいいわね……女性同士で、こういうコトするのは初めて……って感じじゃないわよね」
「……はい、なんだかわからないですが。レズの記憶はあります」
『裸女が少しだけ存在する素敵な世界』の響子のレズ体験の記憶は、軍医タコが響子の知能をサルレベルから人間レベルに戻した時に、書き換えておいた記憶だ。
 ギド子が言った。「手はじめに、あたしのマ●コを触ってみて」
 響子の手がギド子の性器へ伸びる、響子の指先はギド子の性器を素通りして触ることはできなかった。
「あ……アレ?」
 ギド子の乳房を愛撫しようとした響子の手も、素通りして触れるコトはできない。
 ギド子が言った。
「わかったでしょう……あなたからの愛撫はあたしに届かない……でも、あたしの愛撫はあなたに届く……渡りカラスの試練の時」
 ギド子は響子と唇を重ね、響子の乳房を揉み、響子の性器を愛撫する。
 一方的な愛撫攻撃に、のけ反り喘ぐ響子。
「あッ……あふぁぁ……こんなの反則です……イクぅ……イカされてしまうぅ!!」
 響子はギド子のテクニックで昇天させられた。
 ギド子と響子のレズ行為を、計器を通して観測していた軍医タコが言った。
「なるほど……物理法則が異なる世界からの愛撫攻撃のようですね……これは誰もギド子さんにエッチなコトはできませんね」
 ギド子の頭から生えている竜の首が蠢く。
「なんとかならない……こんな体じゃ男から触ってももらえない……なんとかしてくれたら、新しい性文化に協力するから」
「そうですねぇ……ギド子さんの天敵となる裸女を呼び寄せてみますか」
 軍医タコはスマホでどこかに電話する。
「あ、ケモナー隊長さんですか……この間は、うちの隊長がお世話になりました。実は空間を越えて頼みたいコトがありまして……かくかくしかじかで彼女を、この空間世界に来ていただけるお願いしたいのですが……」
 電話を切った軍医タコがギド子に言った。
「宇宙空間をカメのように手足を引っ込めて、炎を吹き出して飛んできてくれるそうです」

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