ボディスナッチャー港町@

 寂れた港町〔ボディスナッチャー港町〕……軍医タコ一行は地中海風の建物が並ぶ、漁師町にやって来た。
 その港町には異様な光景が広がっていた。
 町全体に緑色をした等身のエンドウ豆のような、サヤを実らせた太い幹の植物が生えていた。
 サヤが開いているエンドウのような植物の近くには、裸の人間たちが眠り倒れている。
 海底から生えて海上にまで伸びている、奇怪な植物群を一目見た軍医タコが呟いた。
「あの植物はまさか……こんな場所で目にするとは」
 軍医タコは虫除けスプレーのようなモノを取り出すと、自分の体にスプレーしてから。我美と響子のマ●コにもスプレーをした。
「念の為です……裸族人類にスプレーしても、それなりの効果はあります……裸族人類がコピーされたら、ちょっと厄介なコトになりますからね」
「…………?」
 我美と響子が首を傾げていると、軍医タコはサヤの下で獣皮下着を身につけた姿で倒れている女性を指差す。
「あの女性の上から下がっているサヤをよく見ていてください……面白いモノが見れますよ」
 我美と響子が見ていると、等身エンドウ豆のサヤが割れて。
 中から倒れている女性とそっくりな裸の女性が粘液にまみれて、サヤの中から滑るように出てきた……ヌチャ、ドサッ。
 地面に落ちた裸の女性は、サル知能女性の獣皮下着を脱がして自分と同じ裸にすると、後ろから抱える格好で座り……自分と同じ顔の女性の体を弄びはじめた。
 ヌルヌルの粘液の手で、背後から乳房を愛撫され、性器にも指先が差し込まれ生殖溝を往復されている女性の口から、快楽の吐息が漏れる。
「あふッ……はふッ」
 軍医タコが言った。
「それではサヤから出てきた彼女に、話しを聞いてみましょう」
 軍医タコたちは、眠ってグッタリとしている女性の裸体をヌルヌルで撫で回している、サヤ女に近づき軍医タコが話しかける。
「こんにちは、あなたは『ボディスナッチャー』のコピー人間ですか?」
 話しかけられたコピー女性が明るい笑顔で返答する。
「あっ、オレンジ色のタコだ! その通り、あたしはコピー植物から誕生したコピー人間です……よく、あたしたちのコト知っていたね……映画観たの?」
「はい、あの映画はやはり実話を元にしていたのですね」
 響子が軍医タコを指でツンツンしながら質問する。
「映画って?」
「昔『ボディスナッチャー』というタイトルの侵略モノ映画があったんですよ……数回ほどリメイクされています。内容はサヤ豆みたいな植物から誕生したコピー人間によって、町中の人間がいつの間にか、入れ換わって侵略が進行している……と、いう」

 コピー人間の女性はオリジナル女性の乳首を弄びながら、会話に入ってきた。
 肉体を弄ばれているオリジナルの女性は「ぅうッ……ぅうッ」と呻き続けている。
「あの映画はちょっと誇張しすぎていますね……そりゃあ、あたしたちの目的は侵略だけれど。それは帰化植物が元々あった原産植物の生息区域を奪うようなモノで、あたしたちコピー人間はこの港町より外部に広がるコトは、黄金色のあの方から厳しく禁止されているの……この町の中だけでサル知能の人間に代わって生活できて、寂れた港町が盛り上がったら、それでいいかなと」
 軍医タコが言った。
「それなら、あなた方にピッタリのエロ文化がありますよ『ローションマッサージの仮眠室』なんてどうでしょうか?」
「それいいですね……ローションマッサージできる場所なら知っているから……あなたたち、コピーできないね? 何か体に塗っている?」
「ちょっとした虫除けみたいなモノを」
「そっか、それならしかたがない」
 軍医タコはコンドームのような医療手袋をした触手で、記憶媒体のフラッシュ・メモリーを取り出した。
「わたしたちのコピーは無理でも、ヒトゲノムのデータさえあれば本人がいなくてもコピーできますか?」
「できるよ」
「それなら、この記憶媒体に入っているゲノムデータ人物のコピーを」



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