『裸族人類と裸女が存在しないどーでもいい世界』A

 男のチ●コに向かってヘコヘコと腰を動かしている響子が。
「?????」な顔をしていると、軍医タコが「説明しましょう」と、空中に長方形の投影平面モニターを出現させた。
「この『裸族人類も裸女も存在しないどーでもいい世界』の文明は、数十ヶ月前までは繁栄の文明だったのです……理不尽な犯罪とか自然災害、事故とかはありましたが」
 平面モニターに平穏な文明風景が映し出される。
「我美さんが、この世界でオナニーをしたので……その影響で文明レベルが後退して、人類もサル並みの知能に変わってしまいました……響子、あなたはずっとサルのように男とセックスをしていたのですよ」
 軍医タコの説明に首をかしげる響子。
「オナニーで世界が変わったって? いったい?」
「そのコトについてはボクの方から説明するっス」
 我美が寒天を固めたような半透明のバイブを取り出して、響子に見せる。内部に小さな球体やコードが埋め込まれた人工ぺニスだった。
「これはヒトデなしの科学力で作った、次元移動装置も兼ねたバイブっス」
 我美がスイッチを入れると、バイブが生き物ようにウネウネと動き出す。
「挿入すると膣壁を擦って気持ちいいっス……このバイブの力とボクのオナニー波長が共鳴して『裸族人類と裸女が存在しないどーでもいい世界』の人間たちの脳にボクの絶頂波が伝わってしまったっス」
 軍医タコが我美の説明を補足する。
「裸族人類の強烈な絶頂感に脳が麻痺して、危険を感じた脳が生命維持のために知能を一気にサル段階にまで後退させて……同時に文明も次元振動波で崩壊しました……我美さんから助けを求められた、わたしはこの世界の響子さんを探し出して。知能を人並みにもどしたのです」
「どうして、あたし一人だけ人並みの知能に?」
「文明の再構築に協力してもらうためです……文明を新たに作るといっても性的な関連文化のみを、伝えて発展させるだけですが
 軍医タコは遠い山並みを眺めながら、取り出したカプセルのボタンを押して地面に放り投げた。
 白煙の中からデフォルメ化されたタコ型の乗り物が現れる。
「物体圧縮カプセルです……この『タコさん号』で、この世界を回ってサル並みの人類にエッチな文化を教えて、斬新なエロ文明を発展させましょう」
「はぁ?」
 こうして、我美、響子、軍医タコの三人はエッチで独自なエロ文明を作り出す旅に出た。

【名も無きサルの村】〔ザコ村〕……男と女は野外でサルのように、人目もはばからずに性交をしていた。
「おうっ、おうっ」
「あぁん、あぁん」
 あちらこちらで、性交をしている村人たちの横を進む、タコさん号の中で響子が軍医タコに質問する。
「もう一度、確認しますが……どうしても、あたしがやらないとダメなんですか?」
「我美さんがエロ伝道だと、どんな影響が出るのか予測できませんからね……もしかしたら、この宇宙世界が消滅してしまうかも知れません。それにサルが我美さんのオナニーを真似て快感に没頭したら、オナニーが止まらなくなって人類が滅亡してしまうかもしれません
「迷惑かけるっスね……サポートはするっスから、ボクが喘いで気持ち良くなるワケにはいかないっす」
「はぁ、わかったような、わからないような」
 一行は周囲で男女がセックスをしている、村の広場にやって来た。
「この広場でエロ伝道をしましょうか」
 軍医タコは、翻訳スピーカーを通して村人に呼び掛ける。
「みなさーん、響子さんが、もっとエッチで気持ちがいいコトを伝えますよぅ……広場に集まってくださ──い」
 獣の皮を身にまとったサル知能の村人たちは、性交をしながら集まってきた。
 タコさん号から外に出てきた、響子、我美、軍医タコ。
「さてさて、集めてみたものの……どんなエロ文化を響子さんの体を使って、作っていきましょうかね」
「何も考えてなかったんですか?」
 その時、明らかにサル知能とは異なる人相が悪い雰囲気の男たちがゾロゾロと、軍医タコたちのところにやって来た。
 先頭を歩いてきたモヒカン頭の男が言った。
「なんだ、おまえたちはオレたちが支配を任された『ザコ村』で、なに勝手なコトしてやがる」



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