八忍剣士の妨害D

 尻目が人形とのセックスの終わった響子を介抱して、上体を起こした響子の背中に汗で貼りついた桜の花弁を、手の平で掻き集め丸めるようにして取る。
 響子の裸体に貼り付いた桜の花を取りながら、尻目が言った。
「なんか、よく分からない決着だったね」
 尻目は他の仲間たちの方に目を向ける。凍騎は自分がいた世界の理解を越える性欲合戦に、頭を抱えてしゃがみ込み。
 ティティスは、いつの間にか、花見のグループと一緒に酒を飲んでいた。
 母朧女が股を開いてタ●リ神を誘っていた『巨大バネ式ネズミ取り』には、酔っぱらった親父が引っ掛かり。
 軍医タコは、花見客の中に知っている顔を発見したのか? 一人の女性と親しげに談笑をしていた。
 体力が回復してきた響子が、満開の桜の花を見上げながら言った。
「現れそうにないね……タ●リ神の猪」


 翌朝、天善の館……軍医タコが、姿が見えない凍騎がどこにいるのか、縁側で胡座座りをしているティティスに訊ねた。
 少し面倒くさそうな雰囲気でティティスが答える。
「あぁん? ヘタレの凍騎? 考えすぎて熱出して奥の部屋で寝ているよ……アイツ、糞真面目すぎるんだよなぁ……ひくッ」
 ティティスの頬は少し赤みを帯びている、どうやら昨日の『忍び桜』の下で花見客に勧められて飲まされた酒が、まだ体に残っているらしい。
 ティティスの酔っぱらい口調は続く。
「うぃ〜次の八忍剣士の相手は、あたいも相手したい……客人だから遠慮して介入するなって、凍騎に言われていたから我慢していたけれどよぅ。響子が人形に犯されている姿を見て興奮した……あたいにも相手させろ!! ヘタレ凍騎の奴はついてこないから」
 軍医タコが苦笑しながら答える。
「では、次の八忍剣士を見てから状況判断で、相手をしてもらうかも知れません」
「おうっ、このティティスさまに、任せておきな、タコ!!」
 軍医タコのタ●リ神捕獲チームは、次の捕獲予定地へと向かった。 到着したのは村の外れにある、ゴミ集積場だった。
 母朧女が説明する。
「以前、ここで生ゴミを漁っている、タ●リ神が目撃されて……遭遇した村の忍びが『さぞかし名のある、山のタ●リ神とお見受けしたが……なぜそのように生ゴミを漁るのか?』と、話しかけた途端にタ●リ神の猪は、恥ずかしがるように慌てて山に逃げて行って……」
 母朧女が説明している間に、下忍たちが分散して持ってきた罠を組み立てる。
 段ボール製の家型の罠で、シートを剥がしたら粘着性の床が現れた。
 中央に円形の台が置かれ、裸の母朧女と幻之介は台に飛び乗ると、立ったままセックスをはじめた。
「んぁぁ……あたしたちはエサよ……さぁ、マ●コの匂いに誘われて出てきなさい……あぁん」
 立ったまま挿入抽送されている、母朧女が新体操選手のように片足立ちで立つ……さすが忍者だけあって、抜群のバランス感覚だ。
 巨大なゴキブリ捕獲罠の中で、セックスしている母朧女を見て……尻目と響子は内心。
(完全にタ●リ神をゴキブリ扱いして、ナメきっているな)と、思った。

 軍医タコが、猪捕獲用のゴキブリ罠の中でセックスしている、母朧女に質問する。
「もしも、この場に八忍剣士が現れたら相手できますか?」
「あふッ……今回は、ちょっとムリみたい……あぁぁ、お腹の中が突かれる」
 軍医タコは、響子の下腹部をチラッと見て呟く。
「今日あたり、危険日ですね……連続セックスは響子の体力も持たないので、今回は休ませますか……さて、どの八忍剣士が現れますか」

 軍医タコがそう呟いていると、ゴミ集積場から少し離れたバス亭に村営バスが停車して、バスの中から『珍珍チャウチャウ』と『猫田猫美』が飛び出してきた。
「にゃん、八忍剣士が一人……猫田猫美、参上だにゃん」
「同じく、珍珍チャウチャウ推参!! あちょぅぅ!!」

 軍医タコが特に慌てた様子もなく言った。
「おや、二人現れてしまいましたか……ここは助っ人を呼びますか。尻目さん、空に向けて尻目砲を一発お願いします」
「はい、四寸玉〔約十二センチ〕くらいの、尻目玉を打ち上げますね」



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あきゅろす。
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