大王イカ星C 第七膜【宇宙淫霊の淫界】おわり

 我美の裸体には部位をワザワザ説明するようにピンク色の文字で。
 胸にはちぶさ、腹の窪みにはへそ、ウェストにはくびれ、臀部の山にしりの文字が現れる。

 そして足裏にキック……下腿の外脛に百烈脚……上腿の外太股にタマの文字……内股にはももの文字が浮かんでいた。
「いちいち、説明の表示はうざったいっス……とうぅ」
 イカロボットに向かってジャンプした我美は、空中で股を広げると性器丸見えで連打キックを創造主に浴びせる。
「タマ百烈脚……あたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたッ!!!」
《ぎゃあぁぁぁ!!! ぁべっし》
 裸族人類の誰かが。
「あれは伝説の……」
 という声が聞こえ。フッ飛ばされたイカロボットが夜空で爆発飛散する。
 破片が大王イカの線画を描き『大王イカ座』が誕生して。
 創造主は『創造主墓場』の住人になった。

 創造主がいなくなった宮殿から、こっそり去ろうとしていた半生身機械生命体の少女に、軍医タコが声をかける。
「どこへ行くつもりですか?」
「オレは、人間でもない機械でもない中途半端に作られた存在だ……存在しちゃいけないんだ」
「何を言っているんですか……ここは、あなたの居場所でしょう。もう、わたしたちは仲間じゃないですか」
「仲間?」
 軍医タコが触手の手首を見せる、手首には×印が描かれていた。
 他の者たちが頭上に掲げた手の甲側の手首にも、×印が描かれていた。
 半生身機械生命体少女が自分の手首を見ると、いつの間にか×印が描かれていた。
 軍医イカが言った。
「君が望むなら、わたしの助手となって、イカの科学力を学び後世に伝える者になって欲しいであります……いずれは自分の手で理想の半生身機械生命体のパートナーを……以下略」
 軍医タコが続けて言った。
「さあ、あなたも腕を掲げて仲間に」
 半生身機械生命体少女は、涙で顔をグシャグシャにしながら×印の片手を頭上に掲げて言った。
「ありがどう」


第七膜【宇宙淫霊の淫界】おわり



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