クラゲ星の【媚薬毒人間】@

 次の目的地『クラゲ星』に向かうリアルタコ型母船の中で、淫霊憑依された響子は暗く沈み一言も言葉を発しなくなった。
 軍医タコは心配しつつも。
「とにかく今は、『クラゲ星』に向かいますから……クラゲ星に、成仏を望む淫霊は?」
 の質問に淫霊が憑依した響子は、膝抱え座りで顔を伏せたままポツリと。
「いない」とだけ言った。

 クラゲ星は、遊園地のような雰囲気の星だった。無人の観覧車や無人メリーゴーランドが回る中で、男と女の淫牌レースで飛んでいたクラゲ宇宙船とそっくりな、のほほんとした顔のクラゲたちがフワフワと漂い飛んでいた。



 クラゲ型宇宙人が言った。
「ようこそ、クラゲ星にだにょ……クラゲには軍医クラゲはいるけれど、隊長クラゲとの区別はないん……にょ、にょ、にょ、にょ」
 語尾が反響する中、クラゲ型宇宙人は会話を続ける。
「クラゲ側裸族人類の『秋』は、イカの裸族人類に呼び出されて行ったっきり帰ってきていない……にょ×10代わりにクラゲ型宇宙人が案内する……にょ×20」

 クラゲ型宇宙人の一匹に連れて来られたのは、鏡の世界が広がる『ミラーハウス』だった。
 その迷路の中に、裸の男女が年齢が低い順から、うつ伏せで重なっているモノがあった。
 嬲嫐嬲嫐の順に交互に重なっている。 腹と背中でくっつき重なり合っている露出人間たちを見て、軍医タコがクラゲ型宇宙人に質問する。
「この人間が、うつ伏せで年齢順に重なったモノは、もしかしてクラゲの成長過程の一段階に出てくる『ストロビラ』形態ですか」
「そうだにょ※3『ストロビラ』の形をした露出人間の素だにょ……ここから一体つづ分離して、人間の個体になるにょ……言っている、そばから分離がはじまったにょ」
 一番上に重なり乗っていた男女がズレるように離れる、腹と背中にくっついていた痕跡のアザを残したまま、人間の群体から離れた裸の男女はミラーハウスの迷路を出て行った。
 少し感心する軍医タコ。
「さすが、クラゲ型宇宙人は繁殖や生殖の考え方が独特ですね、クラゲの繁殖過程を人間に取り入れるとは」
「タコさんに誉めてもらうと嬉しいにょ、ちょっと見てもらいたい露出人間が一体いるにょ。少し前のストロビラ分離で突然変異で誕生したにょ」
 クラゲ型宇宙人が軍医タコたちにミラーハウスの中で紹介したのは、ごく普通の人間の裸女性だった──クラゲが言った。
脇の下や性器から媚薬効果がある液体が染み出る、クラゲ星の【媚薬毒人間】だにょ……ナメたらあかんにょ」
「それは興味深い、さっそくストロビラから分離した、人間の男にナメさせてみましょう……裸族人類がナメても媚薬は効きませんから」
「この毒女は無名だから、タコ軍医さんがいい名を付けて欲しいにょ」
「名前ですか……そうですねぇ」
 軍医タコは、顔を伏せて座り込んでいる響子を見て言った。
「とりあえず、※4・犬コロとでも呼びましょう」
「いやらしい名前でいいにょ、今日のおまえは淫乱女の犬コロだにょ
 数分前にストロビラ群から離脱したばかりの男が、犬コロの前に連れてこられる。
 付着していた痕跡の背中と腹のアザはもう消えていた。
 犬コロの舌戯がはじまる。
 脇の下に舌が這うと犬コロは、ビクッと反応して跳ねた。
「はうッ……あぅ……はぁぁん」
 左右の脇の下がナメ回され……媚薬で興奮してきた男の舌は、犬コロの腹部を通過して股の間にある蜜の谷間に……マ●コを下から上にナメ回された、犬コロの体はさらに熱くなった。
「はぅぅ……あぁん」
 ナメている男の方も、欲情してチ●コをしごきながら、犬コロのマ●コをクンニする。
「はぁはぁはぁはぁ……ペチャペチャ」
 クラゲが言った。
乳首や乳輪の方にも毒があるかも知れないから、ナメて確かめるにょ」


※3『ストロビラ』『エフェラ』クラゲの特殊な繁殖方法……それを説明すると長くなりそうなので、各自で『スロトビラ』検索でもしてくれぇ

※4『犬コロ』のところは女性読者は、ご自分の名前に変えて読んでください。



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あきゅろす。
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