寄り道星『惑星リラ』の【???人間】@

 大王イカ星イカ大王の部屋……逆行シルエットのイカ大王はモニターに映し出される、リアルタコ型母船の進行先に慌てていた。
《なぜ、あの星に向かう? 計画がバレたのか?》
 イカ大王はチラッと、無表情で立っている、半生身の機械生命体少女を横目で確認する。
 青銀色のメタリックな体
に不釣り合いに露出した性器はヒクっヒクっ濡れていた。

 軍医タコ一行は、サル型宇宙人科学者『リラ博士』が個人所有をしているサルの星『惑星リラ』に降り立った。
 岩山に隠すように着陸している銀色の円盤〔UFO〕から出てきた、銀髪のウイッグを被って着衣したゴリラ型宇宙人が、軍医タコを出迎える。
「久しぶりだな……あの変なレース以来か」
「リラ博士もお元気そうでなによりです……助手のリーさんは元気ですか?」
「相変わらず元気だ……とりあえず話しは円盤の中で」
 軍医タコ一行は、リラ博士の円盤へと移動する。
 円盤の中には野生のゴリラが野放しで飼育されていた、そのゴリラを一目見たリラ博士が怒鳴る。
「服を着ろ! 露出狂ゴリラ!」
 裸族人類に憧れている助手のリーは、渋々着衣する。
 憤慨した様子で、リラ博士が軍医タコに言った。
「お恥ずかしいモノをお見せした、最近のリーはすぐに脱ぎたがって困る」
 リラ博士が万能椅子のスイッチを操作すると、壁に『惑星リラ』の現在の様子が映し出された。
 住宅のベランダに全裸で立った若い男女が、片手を天に向けて何かを言おうとしているのがわかった。
 惑星リラの各所に設置されている、盗撮監視カメラと盗聴集音マイクを通して、ベランダに立つ若い男女の声が聞こえてきた。
《リラ博士、セックスとオナニーの許可をお願いします》
 リラ博士が万能椅子のボタンを押すと、ベランダに全裸で立つ男女に録音音声のリラ博士の声が届く。
セックスとオナニーを許可する
 惑星リラでは性行動はリラ博士に管理されていて、リラ博士から許可を得なければならない。
 中継場面が切り替わり今度は、どこかの部屋のような場所を俯瞰で見下ろしている映像に変わった。
 上から見下ろされているベットの上には全裸の女が二人並んで仰向けで横たわり、選手宣誓のようなポーズでそれぞれ片手を挙げていた。
 仰向けになった全裸女性の声が聞こえてきた。
《リラ博士、これから行うレズセックスの許可をお願いします》
 リラ博士が返答ボタンを押す。
濃厚なレズセックスを許可する

 他にも学校のトイレ個室らしき場所の洋式便座に、下着を膝まで下ろして座った制服姿の女子高校生が恥ずかしそうに片手を挙げて。
《リラ博士……マ●コが疼いたので……ト、トイレでのオナニー許可をお願いします》
 と、言っていたりした。
 許可を出し終わったリラ博士に、軍医タコが言った。
「大変ですね……一日にエッチを許可するのも相当数でしょう」
「ほとんどが、自動の録音音声だから。それほど手間でもない……たまに気が向いたら一ヶ月の、性行為禁止期間を設けたりもしているからな……タコさんたちは、各種の動物星を巡って淫霊の成仏を行っていると聞いた。この惑星リラにも、不満や未練を抱いて亡くなった淫霊がいるのか?」
 リラ博士の言葉に部屋の隅で、性器にディルドーを突っ込んだ膝抱え座りをして顔を伏せた。
 憑依響子がポツリと。
「サル星に淫霊はいない」と、呟いた。

 その言葉を聞いたリラ博士が、思案するようなポーズをする。
「ふむっ、まぁいいだろう……淫霊がいない星になぜ、立ち寄ったのかは問わない。ちなみにわたしが追放されたサル母星には人間は一人もいないからな、サル顔ばっかりだ……せっかく来てくれたタコさんに見せたいモノがある」
 リラ博士がボタン操作をすると、隣部屋と仕切っている壁が透明になって。
 隣の部屋が丸見えになった。
「あぁん、あぁん」
 と女の喘ぐ声と荒い息づかいが聞こえてきた。
 隣の部屋では裸の女性が二人……イヌ・ブタ合同星のマゾ人間の男女が後背位で交尾をしていたような獣体位で、女同士で繋がっていた。


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あきゅろす。
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