ヌードナイト入手……新たな裸族人類の誕生A 第五膜ラスト

 憧夢が意識を肩甲骨の辺りに集中させると、白い鳥の翼が背中から突出した。
 両目を丸くして驚く憧夢。
「な、な、な、な、な、な、な、な!?」
 軍医タコが言葉にならない、驚き声を発している憧夢に説明する。
「説明しよう……月光に含ませて地上に照射した、裸族人類因子覚醒粒子で裸族人類化したのは蘭花と銀牙の二人……でも、もう一人。蘭花の血族である憧夢の体にも裸族人類因子はあったのです……ある特殊な理由で、裸族人類因子が隠されていて裸族人類化しなかっただけで
「特殊な理由?」
「あなたは裸族人類因子を持っていたのと同時に裸女の『神女因子』も同時に体に持っていました……神女因子が裸族人類因子を隠していて、覚醒させなかった……その証拠をお見せしましょう。片手を前に出して心に浮かんだモノを思い描いてください」
 憧夢が前方に片手を伸ばすと手の中に、黄金の弓が出現した。さらに憧夢の背中には円筒形の矢筒が現れ、矢筒の中に金や銀や鉛や水晶やダイヤモンドの矢尻が付いた矢が現れた。
 その姿を見て、ウズウズとコンドーム青年が叫ぶ。
「見つけたじゃん! 着衣人類に転生した愛の神女『女エロス』見つけたじゃん!」
「ボクも予言されていた。お仕えする、天使を見つけました……少し年齢高めですけれど」
 憧夢は自分の姿に驚くのと同時に、何かを思い出したように頭を抱えた。
「だんだん思い出してきた……あたしが淫らな行為を強く嫌っている理由……あたしは神女だった時、誰よりも性欲が強かった。そして手当たり次第に愛の矢を射って、男女を問わずに毎日乱交エッチしていた……度を越えた性欲に罰を受けて着衣人類に転生させられ……内心はエッチしたくてたまらないのに、逆の気持ちになる呪いを神女ヘラからかけられて……あたしはまだ処女……あぁぁぁ」
 苦悩の表情を浮かべている憧夢にウズウズが言った。
「裸族人類化して呪いは解けたじゃん……これからは自由にエッチしてもいいじゃん」
 軍医タコが憧夢に問う。
「憧夢にとってのタコの存在はなんですか?」
……タコは神、食べてはならぬ
「正解です……タコ側裸族人類になった、憧夢は自由な裸族人類です……コンドーム青年さんをお供にして、ウズウズさんと一緒に真地球に行きなさい。憧夢には成すべき役割があるはずです……ウズウズさんに協力しなさい」
「あたしの成すべき役割……あたしは淫らな裸族人類……あたしは本当は未経験の処女……あぁぁぁ」
 腰を少し屈めた憧夢は、自分の性器をクチュクチュといじくって自慰をした。
 そして、ウズウズ、コンドーム青年と一緒に憧夢は真地球へと旅立って行った。

『竜宮島』……アナザー・エデンからもどった我美は、藤ツルを編んだ椅子に裸で座り、持ち帰ったヌードナイトを眺めていた。
 立ったまま、缶コーヒーを飲んでいる乙姫が我美に言った。
「その、ヌードナイトあたしの体に練りり込みなさいよ」
「乙姫さまの体にヌードナイトを? 裸女に練り込んだデータは無いっス……どんな影響が出るか予想できないっス」
「いいからやりなさいよ、すごいパワーが手に入るかも知れないじゃない」
「そこまで言うなら、やってみるっスが……」

 小一時間後……ヌードナイトを体に練り込まれ、青くなった乙姫が我美の前に立つ。
「どんな感じっスか? 乙姫さま」
 にこやかに微笑みながら乙姫が答える。
「とっても清々しくて、落ち着いた気分ですわ……我美さんにヌードナイトを練り込んでいただいて、ありがとうございます……感謝しますわ、うふっ」
 乙姫の態度に怪訝な表情をする我美。
「我美……さん?」
「今まで我美さんには、ずいぶんと迷惑をかけてきましたね……反省しています、これからは世のため人のため、我美さんのために生きるコトにしますわ……うふっ」
 我美は青い乙姫の顔をジィーと見ながら一言。
「いろいろな意味で気持ち悪いっス……ヌードナイトを除去して、元の乙姫さまにもどすっス」
 と、言った。


第五膜【淫らな天国の淫界】おわり


変態幼女・砂野スグリは帰ってくる




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あきゅろす。
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