【淫らな天国&淫らな地獄】A 『タツノオトシゴ種』『コアラ種』『アメフラシ種』

 トロッコから降りて並木の小道を歩く軍医タコ一行は、先端がΨ型の槍のようなモノを持って道端で雑談している裸の男女に遭遇した。
 裸の男女はネッシー裸女に気づくと頭を下げた。
「これはネッシーさん、いつもお世話になっています」
「我らの方こそ日々の採掘作業、感謝する……紹介するである。彼らは『タツノオトシゴ種』の種族でアナザー・エデンで創造主が最初に作った、三種類の原種人類の一つである」
 ネッシー裸女はタツノオトシゴ種人類の男女に軍医タコを紹介する。
「こちらにいるのが下の世界から、ヌードナイトを求めて訪れた。遊女グループの大切な客人である」
「下の世界からわざわざ……ですか」
 軍医タコが、ネッシー裸女に質問する。
「『タツノオトシゴ種』というからには、メスがオスの腹に産卵管で子供を産み付けるのですか?」
「それは直接見た方が良かろう……性交はいつした?」
 タツノオトシゴ種の女が下腹部を撫でながら答える。
「一ヶ月ほど前に性交しました……親指ほどの胎児が育っています、そろそろ男性の育児嚢〔いくじのう〕に胎児を移動させようかと」
「ぜひ、下の世界の客人に胎児を男の体に着床させるところを見せるがよい」
「わかりました」
 向かい合って立った『タツノオトシゴ種』の男女はΨ槍の石突きを地面に突き刺して立たせると。
 膝立てした男のヘソ位置に合わせるように、女が腰を移動させ。膣から伸ばした『産卵管』を、男のヘソ穴に押し込んだ。
「うッ……」
「はぁはぁ……赤ちゃん移すよ、大切に育ててね」
 産卵管を通って胎児が男の腹に移動する……育児嚢に着床した胎児は男の体内で育ち、やがて男のヘソ穴の薄膜を自力で破って出産してくる。
 説明を聞いた軍医タコが感心した口調で言った。
「アナザー・エデンの創造主のイマジネーションはスゴいですね。裸族人類もさまざまな出産方法を行いますが、まさかここまで動物の生殖方法や繁殖方法を人間に組み込むなんて……感服しました」
 ネッシー裸女が言った。
「天国と地獄には、さまざまな淫らな天国と地獄が用意されているので。そちらの方も楽しむが良い……先に進むぞ」

『タツノオトシゴ種』と別れ、小道を進む軍医タコ一行は、今度は道端の平たい岩に並んで座り雑談をしている裸の男女に遭遇した。
 先端がY字型をした槍のようなモノを持った二人組だった。
 そのカップルもネッシー裸女を見て頭を下げる。
「これは、ネッシーさん……見回りご苦労さまです、納品日までには指定量のヌードナイト鉱石は必ず」
「期待しているである……この二人は『コアラ種』の原種人類である……ちょっと、下の世界の客人に立ってペニスを見せるである」
「はい……好きなだけ見てください」
 岩から飛び降りた『コアラ種』男性のペニスは先端がY字型に分かれ亀頭が二つあった。
「メスの膣も途中から二つに分かれ、子宮も二つあります」 説明だと、その時々の調子が良い方の子宮で、女は妊娠するらしい。
 ネッシー裸女が『コアラ種』に言った。
「タコの客人に、二股ペニスのフェラチオを披露するがよいであろう」
「わかりました」
 男が平らな岩の上に仰向けで横たわると、女は二つの亀頭をナメ回した。
「んんんッ……ペチャペチャ」
 ネッシー裸女が説明する。
「創造主は最初『コアラ種』人類には男女が互いの排便を直接ア●ルに口を付けて食べ合う『糞食循環』か……半分消化した食べ物を男女が口移しで与える『嘔吐物食事』を採用するつもりだったらしいが……どこからか大ブーイングが聞こえてきて断念したそうである」
 軍医タコ一行は、フェラチオをしている『コアラ種』を残して先に進む……歩きながら、軍医タコがネッシー裸女に訊ねてみた。

「残り一種類の原種人類はどんな特徴の人類ですか?」
『アメフラシ種』である……総排泄孔で、雌雄同体連結系である。オス体とメス体がいてメスの体には男性性器が付いていたである……総排泄孔と男性性器で、嬲嫐嬲嫐の交互に連結していたである……今は絶滅して化石が残るだけである」
「なぜ、絶滅したんですか?」
「誰かが先頭の男と最後尾の女を連結させて、輪のようにしてしまったである……身動きがとれなくなった『アメフラシ種』は輪になった状態のまま化石化して絶滅してしまったである」



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