【黒き忍びの里】にて@新たな食材探し

 デフォルメ化されたタコ型小型宇宙船で『妖怪渓谷』を後にして、次の食材調達地に向かっている軍医タコにティティスが訊ねる。
「次はどこに?」
「距離的に考えて一番近い『黒き忍びの里』で『タ●リ神の猪肉スープ』の食材を調達するつもりです」
「忍びの里……ですか」
 ティティスが、嫌そうな顔をする。軍医タコが嫌悪しているティティスに訊ねる。
「どうかしましたか?」
「いいえ、忍びとか忍者に、あまり良い思い出は無いので……あたしのコトは、気にしないで忍の里に向かってください」
 小一時間後……タコ型小型宇宙船は、田園地帯で円形に大地が陥没した底に忍びの村がある『黒き忍びの里』の上空に到着した。
 穴の上には線路や道路が走り、穴の壁面にも鉄道や道路や送電線や配管が垂直に底へと繋がっていた……軍医タコが言った。
「最近は『黒き忍びの里』にも、観光客が増えて様変わりしました。別の星の観光ツアー客からも忍者村は人気スポットのようです」
 そう言ってから、小型タコ型宇宙船は筒型陥没地の底へと下降していった。

 数十分後……軍医タコ一行は、黒き忍びの里の忍び頭『薬乳天善』の館にいた。
 庭の見える板張りの座敷で和装姿で正座した、薬乳天善〔やくちちてんぜん〕は、アーモンド型黒目宇宙人の銀色の顔で腕組みをして難しそうな表情をする。
「タ●リ神の猪肉ですか……う〜ん、最近は個体数も減ってきているので、軍医どのの希望通りに捕獲できるかどうか」
「難しいですか」
「かなり」
 軍医タコたちが居る部屋の隣の和室で、襖〔ふすま〕を開けたまま、布団の上で若い男とセックスをしている熟女が言った。

「あッ……あぁん、タ●リ神の猪なら、二日前に鎮守の森で観光客が捨てた残飯漁っていたって目撃情報が届いているわよ……あぁん」
 母朧女が寝具の上で交わっているのは、娘朧女の恋人の幻之介だった。
 娘朧女が、学校の対魔忍研修でしばらく里には帰ってこないことをいいことに、母朧女は娘の彼氏に術をかけて好き放題にセックス三昧の日々を送っている。

 母朧女と幻之介が体位を座位に変えて、セックスを続ける幻之介の首に両手を回した母朧女は、恍惚とした顔で上下に熟女の腰を揺する。
「あぁぁ……やっぱり若いチ●コは最高……んぁぁ」
 術がかけられた幻之介は、母朧女を娘の朧女だと思い込んでいた。
「あぁ……朧女、朧女〔おぼろめ〕」
「そうよ、あたしは朧女よ……母親と娘の親子丼を楽しみましょう……あぁん」
 娘の彼氏のチ●コを、母親と娘の共用チ●コに勝手に変えてしまった。母朧女が喘ぎながら軍医タコに言った。
「あぁぁぁ……タ●リ神を捕まえるなら、あたしも協力する……軍医タコさんのファンの一人だから……あぁんあぁん」
 セックスが終わった母朧女が、膣壺に入っていたチ●コを抜去して立ち上がる。
 母朧女の膣から溢れた白濁液がポタポタと落ちて、畳に淫らな染みを作った。
 母朧女は懐紙で股間と、精液が伝わり落ちた内股を拭きながら言った。
「下忍を使えば、狂暴なタ●リ神でも仕留められると思うから」

 その時、館の板張り廊下を歩く音が聞こえ、軍医タコたちがいる居間に接した廊下に和装姿の男性が現れた。
 後ろ髪を房のように束ねた若い男の手には、縄で束ねた川魚と山鳥が握られていた。
 眼光が鋭い男の後方には、丈が短いミニスカ着物を着た女の子がいた。
 ミニスカ着物のお尻の部分から、黒猫の尻尾が生えている。
 眼光が鋭いポニーテール髪の男が、薬乳天善に山鳥と川魚を見せて言った。
「天善どの、台所をお借りして調理したいが、よいかな?」
「どうぞ、ご自由にお使いください」
 男が歩き出すと、後方からついてきた女の子がチラッと、母朧女と軍医タコを見て前を歩く男に耳打ちする。
「ねぇねぇ、九十郎……エッチしていた裸の女と、オレンジ色のタコがいた……あのタコ、食べてもいい?」
「あのタコは、民泊させてもらっている天善どのの知人だ……食べてはならん」
 九十郎と呼ばれた男は、横目でティティスと凍騎を見て「はて?」と首をかしげた。

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