オマン湖耐久レース・リベンジ@

【オマン湖耐久レーススタート地点】……準備が着々と進んでいるスタート地点に、ロボット怪女の『キングジョー華2』と『恐華』は早々とやって来た。
 スタート地点では宇宙人怪女の『バル子・二代目』たちが、念動力で資材を浮かせたり瞬間移動させたりして、レース開催の準備を進めていた。
 恐華が言った。

 

「二代目、バル子たち張りきっていますね」
「今回のレースには彼女たちの能力が必要不可欠だからね……念動力や瞬間移動で配牌したり、淫牌を回収したり、牌総数を管理したり」
 ジョー華が並んでいる大型トレーラー群を指差しながら、続けて喋る。
「あのトレーラーが、今回レース参加者の車両を追走してくれる『配牌トレーナー』……あのコンテナの中で、淫牌ゲェムの牌を並べて役を作る。恐華は足が遅いから早めにスタート地点に来たけれど、恐華のパートナーの裸女はまだ到着していないの?」
「もうすぐ来ると思います……ほらっ、来た」
 重機が走行する時の無限軌道の地響きが聞こえ、一人のアニロボ裸女が現れた……ガッガッガッガッ燃え上がれ、燃え上がれぇ。

 

「すみません……渋滞に巻き込まれて少し到着が遅くなりました。ガン●ンク娘の『ガン子』です」
 ジョー華2は、ガン子を見て。
(本当にタンク繋がりだ)と思った。
 ジョー華は、恐華とガン子にレース出場者に支給されるタブレット端末を渡して言った。
「そのタブレットを使って、淫牌ゲェムをするの……走行中は見ながら運転はしないように……って、下半身タンクで自動走行可能な、あんたたちには関係ないか」


 そして、レース当日がやって来た。
 済みきった青空に白煙の音花火があがり。レース開催を祝福するヒトの群れが舞う



 スタート地点近くの会場にある飲食出店も、多くの裸の男女で賑わい。
 特にオマン湖名物の『オマン湖焼き』には列ができていた。
 レース参加車両がエンジンを吹かして並ぶ場所では、ちょっとしたハプニングが起きていた。
「霊柩車が使えないって、どういうこと?」
 妖女グループ代表で参加する尻目が、毛羽毛現に詰め寄る。毛羽毛現は恥毛を撫でながら言った……撫でられている恥毛はゴロゴロと喉を鳴らす。
「のっぺらぼうが、レースに参加できない腹いせに霊柩車のガソリンを全部、抜いたなり」
 半透明のベトベトさんが三日月口で言った。
「相変わらず、のっぺらぼうは卑劣……輪入道四姉妹が霊柩車の近くにはいたんじゃ?」
「輪入道四姉妹は、のっぺらぼうからスーパー銭湯の無料入浴券を渡されて、霊柩車から離れていた間にガソリン抜かれ……ついでにハンドルも外されたなり」
 輪入道四姉妹は、済まなそうに重なっている、尻目が言った。
「ハンドル外されたぁ? とにかくレース開始までそんなに時間がないから……なんとかしないと、そういえばキョンシー女はどこ?」
 尻目がそう言った時、裸のキョンシー女が頭上に板のようなモノを掲げ持ってピョンピョン跳ねながらやって来た。
「どこへ行っていたのよ、この大事な時に……その戸板なに?」
 キョンシー女は持ってきた戸板を無言で立てると、クルッとひっくり返した。
 戸板の裏には裸の男が鎖で縛られていた。
「うわっ! チ●コが八本ある裸の男が鎖で縛られて……って、よく見たら『ヤマタノオロチ男』じゃない……ダンジョンにいる裸男がどうしてこんなところに?」
 八本チ●コのヤマタノオロチ男が言った。
「おまえたちが困っていると聞いてな、オレのチ●コから出る射精力を推進力に使え……一回の射精で相当の距離を走れる」
「戸板でどうやって」
「こうするんだよ、おい、輪入道四姉妹この戸板にくっつけ」
 輪入道四姉妹が「素敵なアイデア、デース」と言って。戸板の横に合体する。 鎖で縛られた裸の男が仰向けになった、即席妖怪車が完成した。



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あきゅろす。
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