母親と恋人の創造B 母親完成

 台の上で両目を閉じて、呼吸をするたびに胸と腹がゆるやかに上下している。二十五歳前後の美しい母親に近づこうとする、たこスケをエロは制する。
「まだ、仕上げが終わっていない……これは魂が入っていない肉体だ」
 エロは、たこスケに『命の息吹き』スプレー缶を渡す。
「オレが指示するから息子の手で、母親の穴に『命の息吹き』を注入しろ」
 最初にスプレー缶に標準装備されている、吸引マスクを母親の鼻と口に当てて、たこスケは母親に命の息吹きを吸引させた。
 母親の胸が大きく上下する。次に吸引マスクを外して、スポイトの口のようなアタッチメントに変えると、母親の両耳の穴に軽くシューと息吹きを入れて。
 さらに瞼〔まぶた〕を指で開いて生気が無い眼球に息吹きを軽く噴射する。
 眼球に命の輝きと潤いが満ちる。
 ドクター・エロが言った。
「次は細い金属管の注入口に換えて、ヘソの穴と尿道口から息吹きを入れるんだ」
 たこスケは母親のヘソ穴に金属の管で息吹きを注入すると、母親の片足を持ち上げて細心の注意を払いながら尿道口からも息吹きを注入すした……若い母親の腹部が、尿道の異物に反応してピクッピクッと動いたのがわかった。
次は膣穴とア●ル
 注入口のアタッチメントを蛇腹チューブのような注入口に交換して最後の二穴……膣口とア●ルに注入する準備に移る。

 百鬼姫が母親の両足をつかんで持ち上げ、たこスケが母親の膣穴に挿入したチューブから『命の息吹き』を注入する……注入していると乾いていたマ●コが濡れてきて、母親の口から。
「うぅ……んんっ」という、艶っぽい呻き声が聞こえてきた。
 最後に母親の姿勢を、横顔を金属台に密着させてヒップを持ち上げた後背位姿勢にしてア●ルから、息吹きを直腸に注入した。
 羞恥に顔を桜貝色に染めた母親の姿勢を仰臥姿勢にもどすと、ドクター・エロが言った。
「見ろ注入前より、呼吸するたびに胸の上下が生気に溢れ躍動している……肌の艶も良くなった、もうすぐ母親が目覚めるぞ」
 台の上で、たこスケの母親が目を開ける……キョロキョロと室内を見回したのち、見下ろしているたこスケと目が合う。
 裸の母親は台の上に上体を起こした。
「……たこスケ?」
「母さん……」
 裸で抱擁する母親と息子。たこスケの母親は甘える息子の頭を優しく撫でる──母親には、たこスケの姿は理想の息子の姿に見えていた。
 微笑みながら、母親が言った。
「変な気分ね……息子より、母親があとから誕生するなんて自然の摂理では、ありえないわね」

 母親は、たこスケを抱き締めながら自分の若々しい肌年齢の細腕を撫でる。
「お風呂に入ったらお湯を弾き輝く、十代みたいなキメ細かい肌……たこスケが想い描いてくれたから、こんな素敵な肌になった」
 母親が自分の乳頭を、乳牛を搾乳するように摘まむと白い母乳が迸った。
「あら、母乳も出るの? なんていやらしい体なの……腰のくびれ具合も、お尻も脚もいやらしい」

 母親には母性を高めるために、たこスケを実子として出産したという。疑似記憶を刷り込ませてあった。
 二十五歳前後のたこスケの母親は、十八歳のたこスケを出産した年齢が何歳だったのか……戸惑い混乱する。
(あたし、いったい何歳で、たこスケを出産したの? 計算が合わない? 七歳で出産? 小学生一年? 小学二年生で出産? そんなバカな、第一あたし息子より後から誕生しているのに……?)
 つじつまが合わない疑似記憶に、混乱している母親は近くに立つ百鬼姫を見て言った。
「ところで、あなた誰?」
「オレは、たこスケの嫁だ!」
「息子のお嫁さん? ふ〜ん」
 母親は冷ややかな目で百鬼姫を眺める、どうやらすでに嫁と姑の軋轢〔あつれき〕は生じているらしい。


 ドクター・エロは、たこスケと母親が親子愛を深めている部屋から、隣の実験部屋へと移動した。 隣の部屋には、軍医タコ、うに子、ディープ東郷の撮影隊……それと、金属製の台の上に全裸で、仰臥する完成した響子の恋人がいた。

 響子にプレゼントする恋人は、両目を開けたまま天井を見つめていた。
『命の息吹き』スプレー缶を持った、うに子が入室してきたエロに言った。
「エロさま、命の息吹きの注入、終わっています……おヘソの穴や尿道口、ア●ルにもちゃんと注入しました」



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