大江戸ピラミッドA〔そして物語は……第五界【産乱期】へと続く〕

「あうッ?」

 ミイラは自分の光るキ○タマを包帯ごと千切ると、響子に手渡す。

 キ○タマは半分欠けた、キ○タマだった。

「ミイラさんありがとう、やったぁ! 黄金色に輝く半キ○タマ、ゲット!」

 レオン丸が言った。
「激しいセックスの動きで包帯が緩んで、光りが外に漏れたせいで見つけるコトができたのでござるな……拙者、祝杯の花火を打ち上げるでござる」

 そう言うとレオン丸は、二基の小型ロケットを背中に背負い、導火線に火をつけた。

「風よ! 光りよ! 忍法ロケット変……どわぁぁぁぁッ!」

 レオン丸が最後まで言い終わる前に、ロケットが噴射して、そのまま天井の空気穴を突き抜けて、レオン丸はピラミッド上空で花火になって散った。

 響子はゲットしたキ○タマを握りながら。

「不運レオン丸さんって……意味不明」と、呟いた。


 響子が黄金のキ○タマを手にした蘭花たちは、タコ型宇宙船へともどってきた。

 軍医タコが手にした黄金色のキ○タマを眺める。

「見つけましたか……キ○タマ、この断面は以前『淫乱グランプリ』でもらった、半分欠けている部分と合いそうですね」

 軍医タコが二つの断面を合わせると、ピタッと合致して、キ○タマはそのまま癒着して一つのキ○タマになった。

「まずは一個、獲得……残りの六個もがんばって集めてください……時に銀牙、そちらの連れてきた妖女の方は?」

「『尻目』だ、仲間になりたいそうだ」

「尻目です、お近づきの尻目見せ」

 尻目は立ち四つ這いの姿勢で、お尻の一つ目を見せる。

「そうですか……こちらこそよろしく、気楽にしてください……あの犬小屋の中にいるのが、ハイブリット裸族人類の『美久』で。天井近くを飛び回っているのがロボチ○ポの『チンチン君・金剛』です」



《がってんだぁ! がってんだぁ!》

「みなさん、よろしくお願いします……少し疲れたので、そのオレンジ色のソファーに座らせてください」

 尻目は、近くにあったソファに腰を下ろす……グニャとする軟質なソファーだった。

「ずいぶんと柔らかい、ソファーですね?」

「それはソファーではありません……熟睡している隊長の頭です、あまり体重をかけると……ほらっ、内臓が出てきそうに」

 隊長タコのソファーから「グフュ……ジヂュ」という奇妙な呻き声が聞こえ、内臓が外に飛び出してきた。

「わあっ!? 隊長ソファーの中から何か変なの出てきた!?」

「また、床が汚れちゃいました……隊長にも困ったものですね……はははっ」

 和やかな雰囲気の中……蘭花たちは笑った。


第五界【産乱期】へと続く



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