大江戸シティ@〔不運レオン丸〕登場〔挿し絵あり、変態忍者ハラミ〕


 どこまでも砂丘が広がる広大な【大江戸砂漠】……その砂漠の中にポツンとある、江戸時代の町並みを再現したテーマパークのような『大江戸シティ』に、蘭花たちは軍医タコから告げられた、黄金に輝くキ○タマを求めてやってきた。

 大江戸シティは、裸女や裸男も多く居住していた。賑わう町の様子を見て銀牙が言った。

「裸女と裸男が多い町だな……裸の時代劇を観ているようだ」

 チョンマゲを結って、スッポンポンで十手を持った『裸岡っ引き』が「ご用だ! ご用だ!」と叫びながら大通り駆け抜けて行ったかと思うと。

 髪を結った『裸町娘』たちが、キャアキャア言いながら歩いていたりする。

 他にも『裸虚無僧』や『裸飛脚』……『裸侍』も歩いている。

 蘭花が、観光パンフレットを見ながら言った。
「元々は油田を掘り当てようと掘削していたら、温泉が吹き出して砂漠のオアシスとして発展した町らしいよ」

「ふ〜ん、で……タコ神二号さまは、大江戸シティのどこへ行けば、キ○タマがあるって?」

「なんでも、吉原とかいう場所の遊郭〔ゆうかく〕に出入りしている、客の中に黄金に輝くキ○タマを持った客がいるらしい……あたしには遊女をやれって」

 蘭花と銀牙の近くにいた、響子が質問する。

「吉原の遊郭ってなんですか? 遊女って?」

「吉原の遊郭は、男が金を払って女を抱く場所だ……遊女はその抱かれる女。江戸時代にあった幕府公認の売春施設だな、江戸時代には大阪の新町遊郭、京都の島原遊郭、江戸の吉原遊郭が三大遊廓と呼ばれていたらしいぞ」

 蘭花が言った。
「あたしは、その遊郭で男たちに抱かれるの……もちろん、青い鉱石を埋め込んだ首輪型のリミッターをつけて、あたしが抱かれるのは裸男の見知らぬ男たちだけどね」

「男の人とエッチできるなんていいなぁ……着衣人類の、あたしの出番はなさそう」

「今回はガイドさんと一緒に、のんびり観光でもしていれば……着衣人類の観光客もチラホラ訪れている町だから、ハプニング的なエッチの出会いもあるかもよ……町の外にはピラミッドもあって、松平健〔暴れん坊将軍〕の顔をしたスフィンクスがピラミッドを守っているらしいから」

「そうします……ガイドさんはどこに?」

「ここに来てくれるように、タコ神二号さまが手配してくれたって言っていたから……じきに現れると思うけれど」

 蘭花が響子に話していた時……聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「おや? 蘭花どのではござらぬか? ガイドを要望したのは、お主らであったか……ニンニン」

 声のした方を見ると、裸で忍者刀を背負い、股間を手裏剣で隠した。70年代裸女の『変態忍者ハラミ』が立っていた。



 蘭花が言った。
「ハラミさん!? それじゃあタコ神二号さまが用意したガイドって、ハラミさん?」

「拙者はガイド役の付添人でござる……少し方向音痴のガイドの知人から、同行してくれと頼まれたでござる」

 銀牙が内心、方向音痴じゃあガイドの意味ないだろう? と、突っ込む……ハラミの話しは続く。

「それに最近この大江戸砂漠に、妖女が侵入して騒ぎを起こしているので。ガイドを依頼してきた着衣人類を妖女から守るためのボディガードも兼ねているでござる……ニンニン、どうやらガイドが到着したようでござる」

 頭上から男性の声で「風よ! 光よ!」の叫び声が聞こえたかと思うと。何かが降下してきて地面に土煙をあげて突き刺さった。

 見ると、背中にランドセル型の小型ロケット二基を背負った、裸の男が頭が地面に突き刺さった形で倒立していた。


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