人形の館B


 響子と傀儡合体をした男の子が、未熟な腰の動きで抽送する。

「ごめんね、お姉ちゃん……ごめんね。ボク、セックスなんかしたくない」

「はぁはぁ……あたしは好きでエッチしているんじゃない……操られてやらされているだけだから……あはぁん、チ○ポ気持ちいぃ」

 響子の頭の中に《次はバックの体位で》と、いう声が聞こえ。響子と男の子は体位を変える。

 男の子が、挿入した響子のお尻をつかんで、ガシガシと腰を動かしながら詫びる。

「あぁッ……知らない、お姉ちゃんごめんなさい。後ろからごめんなさい」

「はぁはぁはぁ……しかたがないよ、あたしたち操られてセックスさせられているんだから……もっと、ズコッズコッやってもいいよ……あぁぁ、君のチ○ポ、すっごくいぃ!」


 響子が正体不明の相手に操られて、セックスをさせられていたのと同時刻……クラゲ側裸族人類の秋は、男の姿で『傀儡遊園地』の中央にあるシンボルタワーを見上げていた。

 東京ス○イツリーに似たデザインの、タワーを見上げながら秋が呟く。

「黒幕が潜んでいるとすれば、高い建造物か地下だな……このタワーが怪しい」

 秋は「トウゥゥゥ!!」と、叫びながらジャンプして、塔の展望台天井へと移動した。

 強風の中、展望台の上を一回りしてきた秋は。

「ここかぁ!!」と、叫んで展望台の天井を拳で突き破って、屋根を剥ぎ取り内部に侵入した。

 展望内の床には上半身が生身の、男女の球体関節裸体人形が数体転がっていて……その近くで、こちらを向いて『傀儡遊園地』の模型の上でマリオネットでも操っているように手を動かしている奇妙な姿をした裸女がいた。

 首から上だけが生身で体は木製人形の裸女で。

 木製の股間にはちゃんとマ○コも彫られていて。樹液のような汁が染み出ている。

 鼻はピノキオのように尖って、木目が浮いている人形裸女に。秋が質問する。

「おまえ、誰だ?」

「ボクは『女ピノキオ』……この傀儡遊園地の管理を任されている童女〔昔話とか童話に登場するキャラクターの裸女と裸男の総称・リーダーは【裸の女王】〕だよ」

「まさか、童女が黒幕だったとはな……オレに操りの糸を放って、コントロールしようとしたのは、おまえか目的は?」

「この遊園地のオーナーがやれって…黄金のキ○タマが空から降ってくるって情報を流せば、裸族人類が集まってくるから……一番強い裸族人類を、捕まえろって指示された」

「ガセネタだったのか……裸族人類を捕まえて、どうするつもりだ?」

「ボクは知らない……オーナーから指示されてやっているだけだもん」

 秋は床に転がっている、下半身が人形化している人間を見た。

「着衣人類を人形化して、どうするつもりだ?」

「遊園地内のスタッフや展示物として協力してもらっているよ……だって、この遊園地見るモノが少ないんだもん。主に『人形の館』でセックス人形になってもらっているけれどね……一定の期間が終了したら解放するけれど」

「どうやって人形化しているんだ」

「実際にやってみようか……ちょうど、作業途中の人間人形が一体あるから」

 女ピノキオは、床に両目を見開いて転がっている着衣人類の腹部をパカッと開くと、詰まっている内臓の摘出をはじめた……臓器が取り出されるたびに半分人形化している着衣人類の女性は「うッ、うッ」と、短い呻き声を発して肢体を痙攣させる。

 内臓は、体内から出た瞬間に人体模型の内臓に変わっていく。

「摘出した内臓は瓶に詰めて保管するんだ……悪い箇所があったら良質の臓器と交換してね……脳以外の臓器を摘出して首以外を人形化したら表面を皮膚コーティグして、元の姿に見えるようにする」

「まるで剥製を作っているみたいだな、どうしてそんな面倒なコトをするんだ」

「長期間の展示に耐えられるように……もちろん、一年くらいのサイクルで新しいセックス人形に交換して、人間にもどすけれどね……展示公開されていた時の記憶は消してから」

「なるほどな」

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