人形の館A
その頃……響子は、なぜか鏡迷宮の出口から外に出ていた。
「もしかして、これってゴールしちゃったってことですか?」
響子が蘭花たちが出て来るのを待っていると、着ぐるみのクマのキャラが近づいてきて、銀色の風船をくれた。
「あっ、ありがとう」
風船を受け取った瞬間、クマの着ぐるみの中から弱々しい少年の声で。
《ここから逃げて……大変なコトになる前に早く》と、囁く声が聞こえた。
「えっ、何?」
響子が聞き返す前に、クマの着ぐるみは立ち去ってしまった。
響子が不思議そうな顔をしていると、いきなり浮かんでいた風船が破裂して。
響子の頭頂に鏡の迷宮に入る前に、手足に感じたのと同じチクッとする痛みが走る。
頭の中に女性の声で《マリオネット完成》と、いう声が響き聞こえた。
(なにっ? えっ、勝手に手足が?)
響子の体が意思とは無関係に動き出す……まるで、見えない糸で操られている人形のように。
(いやぁ、どうなっているの……まるで、誰かに操られているみたい……操り?)
誰かから操られるコトに快感を感じる、響子の股間が濡れる。
(あたし、また操られている……今度は何を、やらされるの……はぁはぁはぁ)
カクッカクッと手足を振って歩く響子は『人形の館』と書かれた、外装がドールハウスのようなアトラクション施設に入っていった。
ハウスの中には『世界各国のセックス』と、表示されたコーナーがあり。
さまざまな時代や国の、展示ジオラマが畳四畳ほどのスペースに区切られて配置されていて、そのジオラマの中でセックスをしている男女一組のロウ人形が展示されていた。
『神話時代のセックス』と、表示された神殿ジオラマでは、ギリシャ神話に出てくるような女神と男神が抱き合ってセックスしていた……男の神に手足を絡めて抱きついて性器結合している女神の顔には、なぜか眼鏡がかけられていて、ジオラマの隅に現代のハンドバックが落ちていた。
ジオラマの横にある通路を、カクカクと歩きながら響子は横目で、女神と男神を見る。
響子が前を通ると、それまで停止していた女神と男神のロウ人形が、腰を動かしてセックスを再開した……グヂュグチュグヂュ。
(機械仕掛けのロウ人形? それにしても精密にできている……産毛まで植えてあって、結合している性器なんて本物みたい……結合の音まで聞こえてきそう、でもあの眼鏡は神話の女神にはありえない間違いだよ)
響子が通り過ぎると、展示されている人形の動きが停止する……響子は、一瞬女神が小さな声で《助・け・て》と救いの声を発したような気がした。
いろいろな時代の、いろいろな国の男女性交ジオラマが飾られたコーナーを抜けると、今度は球体関節の裸体人形が、通路の両側に飾られたコーナーが現れた。
首から上が生きているようなリアルな人間の首で、胴体がツルッとした、肌色の素材でできている人形群だった。
お尻の割れ目と、性器の割れ目、鎖骨の窪みはあるが……乳首と乳輪とヘソは省略されている。
(なにこの人形たち……やけに首から上だけがリアル)
人形群の間を操られて進む響子の前方に、さっき風船をくれた着ぐるみのクマが立っていた。
響子はクマの前まで来ると、ピタッと足をとめた。
着ぐるみのクマが言った。
「間に合わなかった……知らないお姉ちゃんと、セックスなんかしたくないよぅ」
クマの顔から体の前面が左右にパカッと開き、中から童顔で高校生くらいの小柄な裸の男の子が出てきた。
泣きそうな顔で響子に近づいてきた男の子は「お姉ちゃん……ごめんね」と、言うと響子の衣服を引き裂きはじめた。
操られている響子は、どうするコトもできずに男の子にされるがまま、下着まで引き裂かれ裸にされる。
そして、床に仰向けで寝転がった響子は、指先で自分の性器をくぱッと押し拡げて男の子に内部を見せる。
響子が興奮した口調で言った。
「はぁはぁはぁ……ごめんね、本当はマ○コ拡げて見せたくないんだけれど、お姉ちゃん操られているだけだから……エッチなことなんて本当はしたくないんだから……はぁはぁ」
響子と同じように操られている男の子は、響子の片足を軽く抱えるとチ○ポの先端をマ○コに合わせた。
「ごめんね、知らないお姉ちゃん……ボク、お姉ちゃんとセックスさせられちゃう……強制的にチ○ポいれさせられちゃう……あぁぁ」
男の子は自分の意思に関係なく、チ○ポを響子の膣穴にズプッと押し込んできた。
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