新裸族人類……『蘭花』誕生C〔発進〕


 タイル床にひざまづいて、蘭花が言った。

『タコは神、食べてはならぬ……イカは絶滅するまで食い尽くせ』

「上出来です……タコを神と崇める意識の刷り込みは、成功したようですね」

 蘭花が立ち上がると、排水口から別のタコ型宇宙人が顔を覗かせた。

「軍医、この『どこでも穴』の座標は狭すぎるぞ」

 窮屈な排水口から顔を半分覗かせた、隊長タコが蘭花を見て言った。

「おっ、その子が誕生した『新・裸族人類』か、それでは隊長のわたしが味見を……でへへへッ」

 隊長タコが下品な笑みを浮かべながら排水口から這い出ようとする前に、軍医タコが取り出したタブレットを操作する。

 隊長タコの顔半分くらい出てきた位置で排水口がギュッと絞まり、まるで孫悟空の頭にハメられた金色の輪っか〔緊箍児=きんこじ〕のように。隊長タコの頭が緊縛された乳房みたいにくびれる。

「ぐもおぉぉぉぉぉッ!?」

 排水口の穴でもがいている、隊長タコを見ながら蘭花が、軍医タコに訊ねる。

「あのぅ、神さま……別のタコ神さまが、もがき苦しんでいますけれど?」

「放っておいてください、いつものコトですから……さて、あなたは新たな裸族人類として、着衣人類から進化したワケですが……何か聞きたいことがあったんじゃないんですか?」

「はい、いろいろと聞きたいコトはありますけれど……その前に、さっきから神さまが口にしている『裸族人類』って何ですか?」

「そこからですか? よろしい、説明しよう」

 軍医タコは蘭花に『裸族人類』のコトや『着衣人類』のコト……『露出人類』や『裸女』のコトを語った。

「と……いうワケです、裸族人類についてはわかりましたか」

「はい、よくわかりました……あたしは、一度死んで着衣人類から、裸族人類にリサイクルされたんですか?」

「まぁ、そんなもんです……では、裸族人類の身体的特徴を診察を兼ねて、蘭花の体を使って説明しましょう」

「はい、お願いします」

 自分を創造した神の言葉に、なんの疑いも持たずに蘭花は、シャワーを浴びながら足を開く。

 軍医タコの触手が伸びてきて、蘭花の生殖溝を触る。

 クチュと、音がして穴に触手の先端が入ると蘭花は「あぁッ」と、呻き声を発した。

 膣の中をクチュクチュと、問診しながら軍医タコが言った。

「今、触っている穴はマ○コの穴です……わかりますか?」

「はぁ……そこは蘭花のマ○コの穴です……あふッ」

「この穴には何が入りますか……答えなさい」

「男の人のチ○ポが入ります……あと、変な大人のオモチャも入ります……それから、生理の時の生理用品も」

「そうですね……でも『裸族人類』になったら、生理は無くなります……パートナー男性と合意して、本気で赤ちゃんを望む時に排卵されて受精します……女性が興奮して『赤ちゃんできてもいいから中に出してぇ!』と、口走っても排卵は行われないので安心してセックスしてください」

「はい……素敵な体を、ありがとうございますタコ神さま……あふッ」

「でも、他種族の裸族人類の中には、合意を関係なく『強制妊娠』させてしまう裸族人類もいますから注意してください……特にクラゲ側裸族人類には要注意です」

「はい……強制妊娠させられないように注意します」

 軍医タコの触手が、蘭花の処女膜を優しく擦る。

「さらにタコ側裸族人類の特徴として、処女膜再生能力があります……処女喪失しても、数分で膜が再生しますからね。破瓜の痛みは快感が包み込みますから、痛みさえ快感に変わります……性の経験豊富な処女が完成します、男性の場合は薄皮が剥けて童貞再生します……経験豊富な童貞が完成します」

「はぁはぁ……処女で経験豊富な体なんて、すばらしいです……はぁはぁ」

「出産の時は、赤ちゃんが処女膜を破って出てきます……その時は、すっごい『出産アクメ』の快感を感じるように肉体改造してあります……絶頂しながら、出産や産卵ができますよ」

「早く赤ちゃん産んで快感を感じたいです……はぁはぁ」

 蘭花の意識はすでに、裸族人類特有のエッチな思考に書き換えられていた。



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あきゅろす。
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