新裸族人類……『蘭花』誕生B〔始動〕
軍医タコがリアルタコ型UFOの中で、女子高校生を変態『露出人類』に改造した……数日後の地球。
亡くなった蘭花の火葬が親族の手によって、しめやかに行われていた。
火葬炉の前で棺に納められた、蘭花の遺体……死装束の白い着物を着せられ、額には三角巾〔紙冠とか〕の白い布を巻かれ。
手には手甲、足には脚絆〔きゃはん〕を付けられ草履を履かさて、死出の旅支度を整えた蘭花の両手は胸の上で組まされ、顔に死化粧を施された蘭花の遺体が……棺の中で生花に埋もれて眠るように横たわっている。
棺の開いた窓から遺体の顔を覗き込み、蘭花の死を悼んでいる親族に対して、火葬場の係りの者が厳かな口調で言った。
「故人との名残は尽きませんが、そろそろ旅立ちのお時間です……最後のお別れを」
親族が涙目で次々と棺の中に横たわる蘭花に、別れの言葉が伝えられ……棺の窓が閉じられ、ストレッチャーに乗せられた棺は火葬炉の中へと入れられ扉が閉じられる。
同行してきた僧侶の経が唱えられる中、点火されて火葬が開始された。
蘭花の遺体が焼けて遺骨になるまでの小一時間、火葬に参列した親族は別の部屋で会食をして、蘭花が骨になるのを待っていると。
火葬場の係りの者が複雑な表情で、遺族の所にやってきて言った。
「すみません……ちょっと遺体を見てもらえますか……複雑な事情が発生してしまって」
「??複雑な事態? 火葬炉が故障でもしたのか?」
「いえ、火葬炉は正常です……予想もしていなかったケースですので、いつもよりも火力を増して焼いてはみましたが……とにかく、収骨室の方に来て見てください」
訝る遺族が火葬炉から少し離れた、室内にある遺体の遺骨を骨壺に収める『収骨室』前へとやって来た。
扉を開ける前に、係りの男性が一言「驚かないでください」言ってから扉を開ける。
まだ、少し熱気がこもっている収骨室中央に置かれ、石綿が敷かれたストレッチャー式の台車の上には……焼かれた蘭花の遺骨が、仰臥の形で横たわって……ではなく、なぜか全裸の蘭花が仰向けの状態で横たわっていた。
裸で台車に乗っている遺体を見た遺族の一人が、係員に怒りの形相で詰め寄る。
「これはいったい、どういうことですか説明してください? 火葬したんじゃないんですか? あなたはいったい若い娘の遺体を裸にして何をしていたんですか!? まさか、死者の冒涜を汚らわしい!」
「ち、ちがいます!! どうしても焼けないんです!! 棺と衣服は焼けてしまったのに、火力をアップしても遺体には焦げ目さえつかないんです!! こんなの初めてです」
「そんなバカな……焼けない遺体なんて……」
そう言って、裸の遺体に目を向けた遺族はゾッとした。
愛液で濡れ光る蘭花の股間に続いて、胸部が呼吸をしているように上下しているのが見えた。
「生きている?!」
遺族の一人が、そう呟いた時……裸の蘭花が、眠そうに目を擦りながら薄目を開けた。
「ぅう〜ん……んっ? ここドコ?」
蘭花が、収骨室を見回してから。恐怖に顔を歪ませている親族に目を向ける。
「あれ? みんなどうしてそんな格好しているの? まるで、お葬式みたい?」
上体を起こして、自分の体を確認した蘭花は驚く。
「あ、あたし裸!? どうして?」
親族の誰かが「ば、化け物だぁぁぁぁ!!」と、叫んだ声が引き金になって、蘭花の火葬に参列していた親族たちは悲鳴を発して、一斉に収骨室から逃げ出した。
一人、台車の上に裸で残された蘭花は「えっ!?」と、唖然した顔をしながら無意識に、濡れた性器に指先を忍ばせてるとクチュクチュと、いやらしい音をさせていじくった。
蘭花が奇跡的に火葬場から生還して(?)数日が経過した。
蘭花は自分の部屋に、全裸でこもっていた。世間的には蘭花は、まだ死んだことになっていたから外出するコトもできない。
ベットの上に全裸で膝を抱えた格好で座った蘭花は、何もやることがないので昼夜を問わず、オナニーに没頭していた……現在日時〔5月3日 14時51分〕……また蘭花の、オナニーがはじまった。
「んんっ……マ○コ触ると気持ちいい……んんっ」
膝を抱え座った格好で、クチュクチュとマ○コをいじくり回し、胸を揉んだり乳首を摘まんだりして弄んでいる。
全身が性器に変わってしまったように、火葬場から帰ってきた蘭花の肉体は敏感な肉体に変化していた。
体をビクッビクッ震わせながら、蘭花が絶頂する。
「んんッ……イクッ、イクッ、イクゥゥゥッ!!」
もう何十回……何百回……何千回の絶頂だろうか? 蘭花は疲れることもなく、オナニーを繰り返して快感を貪っていた。
もう何日も睡眠をしていなければ食事もしていない、さらには排泄もしていない……普通ならオナニーのたびに溢れる愛液でマ○コから異臭がしてくるはずなのに、浄化作用が体に働いているのか? 入浴をする必要性は感じない。
ベットに仰向けになって、胸を揉みながら蘭花は呟く。
「はぁぁ……あたしの体、いったいどうなっちゃったの?」
火葬場から帰ってきてから蘭花の意識は変った、全裸で外出するコトさえ普通に思えるようになっていた。裸が普通そんな変な考えが頭の中に充満していた。
さすがに全裸で家の外に出ようとしたら、家族からは止められたが。
「はぁ、考えるのやめた。気分転換にシャワーをエロく浴びながら、風呂場でオナニーしてこよっと」
裸のまま、浴室に入ってハンドシャワーの飛沫を浴びる蘭花。シャワーの温度は熱湯にしてみても、冷水にしてみても蘭花の体には、適温にしか感じない。
股間にシャワーの飛沫を当てた瞬間、蘭花は「あうッ」と、呻いて腰を引く……温感は無いのに、快感だけは伝わってくる奇妙な体だった。
「はぁはぁ……すっごく感じる……クリトリスに飛沫が当たって……あうッ」
蘭花は性器の溝から肛門まで往復して、シャワーの飛沫で楽しんだ後……シャワーヘッドを壁にもどして、水飛沫を裸体に浴びながら言った。
「今度は、お尻でイッてみよう」
そう言うと蘭花は、自分のヒップを、いやらしく触りはじめた。
二つの山を揉み回してみたり、強くつかんでみたり、痴漢されているように撫で回したりしてみる。
「はぁはぁはぁ……お尻気持ちいぃ……お尻触ってイッちゃう……蘭花、お尻でイッちゃうぅぅ!」
蘭花は、尻だけでビクッビクッと、イッた……蘭花の体は、どの特定部位でも性感を集中させると、イクことができるようになっていた。
乳首や乳輪だけ触っても絶頂でき、陰毛や髪の毛や髪の生え際、鎖骨の窪みや、脇腹や肘の裏側を擦っても蘭花の体は敏感に絶頂することができた。
ヒップでイクことができた蘭花は、恍惚とした表情でシャワーの飛沫を浴びる。
「次にオナニーする時は、自己愛撫で舌をいじくってイッてみようっと……神様、あたしの体、本当にどうなっちゃったんですか? こんなに感じやすい体なんて変です」
蘭花がそう呟いた時、蘭花のお腹にポッカリと黒い円形の穴が開き……中からオレンジ色をしたタコ型宇宙人が、滑り落ちてきた。
浴室のタイル床にベトッといった感じで落下してきた異生物を見ても、蘭花には不思議と恐怖や驚きの感情は起こらなかった。
細い触手足で立ち上がった軍医タコが言った。
「やっぱり、『どこでも穴』のx軸とy軸の空間座標設定は、多少の誤差が生じますね……微調整が必要ですか」
蘭花が、オレンジ色をしたタコ型宇宙人に訊ねる。
「もしかして、神さまですか?」
「そうです、わたしが裸族人類のタコ神です……新たに誕生した裸族人類よ、神に対する畏怖の言葉を言いなさい」
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