男を欲するとすれば、まず男に騎乗してみせよB〔【淫乱グランプリ】開催決定〕
「脚と翼は、タコ側裸族人類一番の美脚の持ち主……天空の裸族人類【美鳥】の脚だ……試しに排便するみたいに、力んで背中から翼を出してみろ」
「こうですか? ふんむっ!」
M1号が力むと背中と尾骨辺りから、深紅の鳥の翼と不死鳥か鳳凰のような、美しい飾り尾羽が出現する。
M1号は自分の翼の表面を撫でる。
「綺麗な翼と尾羽ですね」
「飛行能力は、宇宙空間では足の裏から炎を吹き出す、ハイブリット裸族人類【美久】の飛行力……地上ではワイヤーで吊られて、ワイヤーアクションで移動する【ウニ子】の飛行力を採用した……いいとこだけ集めの、パーフェクトボディだ」
M1号は美脚を擦りながら、タメ息をもらす。
「はぁ……本当に綺麗な脚……この脚、あたしの脚なんですね……はぁ」
M1号は、胸元と股間に手を添えて恥じらう。そのポージングは、まるで絵画の『ヴィーナスの誕生』に描かれている女神のポージングに酷似していた。
恥じらいながら、モゾモゾと胸元と股間に添えた手を蠢かしているM1号を眺めながら。ドクター・エロが言った。
「その恥じらう姿は、裸族人類には無い仕草だ……やはり、オレが作る裸族人類はタコ側裸族人類よりも、秀でているな」
M1号は誕生して初めての、オナニーに興奮する。
「はぁぁ……エロさま、素晴らしい体を与えていただき、ありがとうございます……はぁはぁ」
股間をまさぐっていた、M1号の手の動きがピタッと停止した。
怪訝な表情で自分の股間を見るM1号。
「なに? コレ?」
M1号の股間から、赤肉色をした棒状の物体がムクムクと突出してきた。
クリトリスとは別の器官が、M1号に生える……その形状は、どう見ても男性のペニスだ……クリトリスはペニスの根元に、寄り添うように存在していた。
M1号がドクター・エロに向かって。お尻の穴を意識して絞めると、ビクッビクッと上下に跳ね動すコトができる……股間の器官を指差して訊ねる。
「なんですか……これ? 玉までついていて」
「知らないのか、それはチ○ポというモノで……それを女性の生殖器に挿入して精子を注入すれば子供をつくるコトができる」
「そんなのは見ればわかります……あたしの体に、どうしてこんなのが付いているんですか? 女の体なのに」
「いやぁ、パーツが余っていたのでついでに……構造はクラゲ側裸族人類【秋】の男女一体型機能を参考にしてみた」
「ハズしてください……」
女体にチ○ポを付けられてしまったM1号は、泣き出しそうな顔をする。
「そんな顔をするな、そのチ○ポはタコ側裸族人類オスの【銀河】が持っていた……どこまでも伸びる『無限チ○ポ』だぞ……一度、使ってみれば。他のチ○ポとの違いがわかる」
「テレビの通販番組じゃないんですから、どこで使えって言うんですか。このチ○ポ……あたしはこれから、何をすればいいんですか?」
「とりあえず、この大会に出場して、淫らさと完成されたボディをアピールしろ」
そう言ってドクター・エロが金属アームで手渡したのは、イベントの開催告知が印刷された紙だった。
渡された紙に目を通してから、M1号が呟くように言った。
「裸族人類と裸女・裸男が淫らさを競う『淫乱グランプリ』? これにあたし、エントリーするんですか?」
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