あたし……タコとヤッちゃいました@

 すかさず、秋と紫音がプラスチック製の黄色いケ○リン桶を使う。
「女湯はどこですか?」
「男湯はどこですか?」
 その言葉に若いケイサツカンの表情がやわらぐ。
「お風呂に向かう途中でしたか……それなら、そこの角を曲がって三件目に若者限定の混浴スーパー銭湯が……」

 若いケイサツカンの言葉を初老のケイサツカンが遮る。
「不審者相手に、何を親切に風呂場を教えているんだ! 最近、風呂場を探すフリをして裸でうろつく露出狂がいるから巡回を強化するように、本署の方から指示があったばかりだろ……わたしが配属された管轄では、勝手は許さんぞ」

 初老のケイサツカンが、威圧するような口調でタコスケたちに職務質問してきた。
「君たち名前は? 職業は? どこに住んでいる? 任意で交番まで同行願おうか」

 紫音が言った。
「ケ○リン桶が効かない!? 『日本国』のケイサツカンは化物か!?」
 タコスケたちが困惑していると、タコスケのキ○タマからアニメ調の男の子の声が聞こえてきた。

 声変わりしていない十五〜六歳の男子か、少年役の女性声優の声を連想させる声の主が言った。
《タコスケくん、ボクがキ○タマから出て笛を吹こうか?》

 自分のキ○タマに話しかけるタコスケ。
「頼む……ハーメルンくん」
《了解、やっとボクの出番がきたね、キ○タマから出るよ》

 タコスケのキ○タマから、童顔で裸の小柄な少年が飛び出してきた。
 少年が深々と一礼する。
「童女の裸男『ハーメルンの笛吹き裸男』です、お見知りおきを」

 呆気にとられているケイサツカンを尻目に、笛吹き裸男は笛を吹きながら軽快に歩きはじめた。
 笛の音を聞いた着衣人類たちは、次々と脱衣して裸になると笛吹き裸男の後ろについて、裸体行進を開始した。

 服を脱いで次々と行進に加わる着衣人類たちに向かって、怒鳴る初老のケイサツカン。
「野外での集団露出行為、公然猥褻罪で逮捕する!!」
 そう言った二人のケイサツカン自身も服を脱いで行進に加わる。

 笛吹き裸男と裸の集団がビル陰に消えると、しばらくして『ハーメルンの笛吹き裸男』がトコトコと一人でもどってきた。

 タコスケが笛吹き裸男に訊ねる。
「あれ? 連れていった人たちは?」
「あのまま、混浴のスーパー銭湯に行ってもらった……タコスケくん、ボクの能力役に立った?」
「ありがとう、ハーメルンくん」
 小柄な笛吹き裸男が後ろ手に手を組んで、恥ずかしそうにモジモジした。
「それじゃあ……お礼のキスして

 両目を閉じる少年……タコスケは念のために百鬼姫の顔をチラ見する。
 百鬼姫が言った。
「オレのコトは気にしなくていいぞ……少年みたいな男となら、別にキスしても気にならない……オレ以外の女とはするなよ」
 黒い雨ガッパを脱ぎ捨てて全裸になったタコスケは、笛吹き裸男にキスをする。

「んっ……んんっ、タコスケくん」
 タコスケが唇を離すと、恍惚とした表情で頬を薄紅色に染めた笛吹き裸男は、ペニスをピクッピクッさせながら言った。
「ボク、最初は裸女と間違われてゲットされちゃったけれど……最終的にはボクを選んでね、タコスケくん」
 そう言い残して、笛吹き裸男はタコスケのキ○タマにもどっていった。
 紫音と秋もレインコートやロングコートを脱ぐ。

 河童面を被った秋が言った。
「邪魔者の『ケイサツカン』も消えた……タコスケのキ○タマの中にいる裸女と裸男も全部登場した」
 秋が、タコスケのキ○タマの中にいる裸女と裸男を頭の中で整理する。

歴女『ジャクリーン・オー・ランタン』(その正体は不明)

妖女『飴女』

怪女『四次元怪女ブ●トン娘のブル美』

アニロボ裸女『合体アクエ●オン娘・ラブ』同じく『変形バルキ●リー娘のバルちゃん』

70年代裸女『悪魔的三銃士、サケタン・イジル・カプール』

童女〔裸男〕『ハーメルンの笛吹き裸男』

 秋が頭の中で、キ○タマ裸女たちの特徴や能力を再確認していると、外出着姿でトコトコやってきた。

「遅くなってすみません、北斗印の学校制服と下着をクリーニングに出しちゃったもので……さすがに『日本国』では、まだ家から直接全裸で外出できるほど裸体が容認されていないので」



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