タコスケと百鬼姫A
タコスケが百鬼姫の股間に手を伸ばす、性器には小陰唇の丘はなく……ただ、縦の切り込みがあって穴が開いているだけだった。
乾いた膣穴に指を入れるとスルッと入った。
(処女膜がない!? 濡れてもいない……ただ、穴が開いているだけだ?)
タコスケが百鬼姫に質問する。
「膜が無いけれど、すでに経験済み?」
「そんなワケないだろう……オレは処女だ。おまえだから特別に、マ○コ、生まれて初めて触らせてやるんだからな……他の男には触らせない、クリトリスも触ってみろ。ケツの穴にも指入れてみろ」
クリトリスは固い木製だった、アナルはシリコン製の性具のような感じで、穴の収縮はなかった……どんなに性器や周辺を触っても、百鬼姫は無反応だった。
少し憂いを含んだ表情を浮かべながら、百鬼姫がタコスケに言った。
「オレの口を吸え……キスをしろ、舌を絡めろ……それで終わりにする」
タコスケに裸で抱きつかれた百鬼姫は、唇を重ね自分の方から求めるように舌を絡める。
「んんんっ……」
どんなに舌を絡めて口腔愛撫を続けても、百鬼姫は感じるコトが無かった。
タコスケが離れると百鬼姫は、悲しそうにカバの着ぐるみを着た。
「ファーストキスでもダメか、体は何も感じない……邪魔したな」
背を向けて小屋から出て行こうとする百鬼姫を、タコスケは呼び止めた。
「良かったら、昨日作ったシチューが残っているから食べていかないか……一人だと食べきれなくて」
百鬼姫が自分のお腹を押さえると、グウゥと鳴った。
「馳走になる」
「今、シチュー鍋を火にかけて、温め直している最中だから……外で薪を少し拾ってくる」
タコスケが小枝を拾うために、小屋の外に出ると。銀色をした円筒ロボットが切り株に腰を下ろして、キセルを吹かしていた。
胸と背中に【六】の和数字が書かれた、源サンシリーズの運び屋ロボット……『源ロク』だった。
源ロクが独り言のように言った。
《姫さま、あんたにぞっこんのようだな……あんたが初めての男だ》
源ロクは聞かれてもいないのに勝手に説明をはじめた。
《姫さま〔百鬼姫〕の母親は、強い欲望を抱いていた。お方でな……ある嵐の夜、姫さまがお腹にいる時に四十八体の裸女像が並ぶ『裸女寺』で、とある願掛けをした『お腹にいる、この子の性的な感覚や体の部分と引き換えに、自分を貴族にして欲しい』と、その願いは聞き届けられ……姫さまは、性の喜びを知らない体で生まれてきた》
「そんなコトが百鬼姫の体に……」
《性的な箇所を分配された四十八体の裸女たちのほとんどは、自分たちの体に百鬼姫のエロが潜んでいるコトを知らねぇ……四十八体の裸女を感じさせてイカせば、姫さまの体に性的な快感がもどるが。快楽自体を知らねぇ姫さまでは、どうにもならねぇ……姫さまに代わって、裸女をイカせられる人物がいればいいんだが》
そう言うと源ロクはキセルの雁首をガチッと、自分の頭で叩いて葉煙草の燃えカスを弾き落とした。
叩いた衝撃で源ロクの頭が少し凹んだ。
数日後……ノーミン谷の村民野球大会に、投手メンバーが足りないからと頼まれて、ピッチに立つタコスケの姿があった。
ピッチャーベースで野球帽を被り、グロブを手に、バッターボックスに立った着ぐるみカバを見るタコスケは。
全裸キャッチャーになった、ノーミン族娘の股間サインにうなずく。性器の溝に指を入れたサインを確認したタコスケはフルチンで片足を大きく上げると勢いよく……全裸投球をする。
タコスケの投げるボールは誰も打てなかった。
代打で百鬼姫がバッターボックスに立つ、百鬼姫は腰の辺りまで着ぐるみを脱ぐと、タコスケに向かって手にしたバットの先端を向けた。
「女だからって遠慮するな、全力で投げてこい!」
一球目、見送りのストライク……二球目、空振りストライク。
百鬼姫は着ぐるみをすべて脱ぎ捨てて、タコスケと同じ全裸になるとタコスケに向かって怒鳴った。
「本気を出せ!! キ○タマ投げてこい!!」
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