サイボーグ・キュウちゃん誕生秘話A
次に女性が意識を取りもどした時……彼女は豪華な室内のベットの上に、うつ伏せの格好でねかされていた。
メカが剥き出しの壁や円柱をベットの上で、ぼんやりと眺めている九号女性の『ぜかましパンツ』が少し下ろされ、アナルにコードが付いた異物が接続されていた。
(ここは? あたしどうしちゃったの? お尻の穴に何か入れられている?)
女性の近くに立っているメイド服姿の侍女『ブロケン』が、充電機の充電コネクターを女性のアナルから抜いて言った。
「本充電が完了しましたから、もう大丈夫ですよ……あとは活動している限りは自然に発電しますから、でもたまにはコネクターをお尻に差し込んで本充電してくださいね。それにしてもムチャしますね……仮充電量だけで海を渡るなんて」
ぜかましパンツをメイドから穿き直された女性は、上体を起こして周囲を見る。室内には、椅子に座った半身がロボットのような男性と、男性と丸テーブルを挟んだ椅子に座り紅茶を飲んでいる、オレンジ色をしたタコ型宇宙人がいた。
侍女・ブロケンが言った。
「あちらにいらっしゃるのが、あたしの愛するご主人さま……『機械化男爵』さまです、睾丸からは人工精子が出ます……あなたが、うわ言で名前を囁いていた方です」
肉体の半身が、源サン・プロトタイプの機械化男爵が座ったまま軽く会釈する。
「わたしが家電大好きの機械化男爵だ。こちらにいるのが、親友の軍医タコだ」
「『軍医タコ』です、たまたま遊びに来ていました……失礼かとも思いましたが、あなたが意識を失っている間に。あなたの体をいろいろと調べさせてもらいました……あなた、肉体をセックス・サイボーグに改造されていますね」
九号女性は、軍医タコの『セックス・サイボーグ』という言葉に息を呑む。
「その『セックス・サイボーグ』って言葉、手術室みたいな場所でも言われました……あたし、あそこで何をされたんですか? あの人たちなんなんですか?」
「彼らは世界の富豪にサイボーグ娼婦を提供して利益をあげている、人身売買商人組織です……あなたは、彼らに捕まって性的改造人間〔性ボーグ〕に改造されてしまいました」
「元の人間にもどることは……」
「もどれません、完璧な手術が行われたようです……それでは、あなたの体の構造と機能を説明しましょう……まず最初は。奥歯のスイッチを舌先で押す標準装備の『加速装置』です、おそらくもう加速性能は体験していると思いますが」
改造女性は、舌先で軽く奥歯のスイッチに触れて確認する。
「段階的にシフトしてスピードを低速から高速に変えるコトもできます……歯を磨いて、奥歯のスイッチに食べ物カスが挟まらないように注意してください……次の機能は、耳の後ろを軽く押してください、凹むスイッチがあるはずですから」
女性が耳の後ろのスイッチを押すと、ギザギザの金属板の連なり歯が顎の上下から出てきた。
「『何でも噛み砕く超鋼鉄の歯』です、顎の筋肉も強化されているので舌を噛まないように注意してください……食べて砕いたコンクリート片や腐敗した食べ物も『強酸のアイアンストマック』ですべて消化してしまいます……胃潰瘍の原因になる、ヘリコバクター・ピロリ菌でさえも、溶かしてしまう強酸ですから胃痛とは無縁です……ここらで内臓の方の説明に移りますか、自分の胸を軽く押さえてください……心臓のある場所を」
次ページ『サイボーグ・キュウちゃん内部構造図』あり、グロ注意!!
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