童女【童話や昔話の登場人物】を食する!!〔エッチする〕B

 女金太郎は、暑そうに重ねた十二単を着ている、男かぐや姫を見て言った。
「それだけ着込んでいたら、暑いだろう」
「暑いです」
「脱げ」
「はい……脱ぎます」
 男かぐや姫は、後ろを向くとスルッと十二単〔じゅうにひとえ〕を脱ぐ……色白で、ほっそりとした裸身の背中だった。
 男かぐや姫が、三日月をバックに腰に手を当てて、振り向きざまに言った。
「月に代わって……拷問だよ」

 女金太郎は、その言葉が言いたいがために、裸男なのに無理して十二単を着込んでいるんだな……と、思った。

 シェヘラザードが観光ガイドブックを見ながら、女金太郎に訊ねる。
「女金太郎は、名所の木造『五十階塔』を見たいって言っていたわよね」
「おぉッ、最古の木造高層建築物だからな……ぜひとも、柱を相手に、相撲の鉄砲〔手で稽古場の柱を叩いたり押したりするアノ稽古〕をしてみたい」
「五十階塔〔ごじゅかいのとう〕なら、ここから近いから。淫魚姫の足でも追いついてくる距離ね……次の目的地はそこに決定!」

 女金太郎たちが歩き出したのを、上空で頭の竹コ○ターを回転させながら空中に浮かぶ我美が見下ろしていた。
 我美の近くには、増量チ○ポの献体を一体入れたカプセルがフラフラと浮かんでいた。

 カプセルの下を覗くと『カブトムシ型の変身アイテム』が、接着されて「ヒーヒー」言いながら飛んでいた。

 我美がふらついている、カブトムシ型変身アイテムに向かって、凄みのある口調で言った。
「根性出して運ぶっす、カプセルを落下させたらどうなるか……わかっているっすね」

 カブトムシ型の変身アイテムは、下降気味だったカプセルを必死に持ち上げる。
 我美は女金太郎たちの歩いて行った前方で、風にあおられてユラユラ揺れている、五重塔ならぬ『五十階塔』を見た。

「五重塔じゃなくて、五十階塔だったか。行くっすよ……あの塔の近くで、裸女たちを犯すっす」
 頭から生えた本物の竹の竹コ○ターを回転させて、五十階の木造塔に向かう我美を、カプセルを背負わされたカブトムシ型メカはフラフラと追って行った。


 数分後……揺れる『五十階塔』前の広場で他の観光客と同様に、記念撮影をしている女金太郎一行がいた。

 とりあえず淫魚姫を抜きにした、記念撮影が終わると、シェヘラザードがパンフレットに書かれた塔の説明文を読む。
「この五十階の塔は、昔の人が無謀にも木造でマンションを造ろうとチャレンジした建造物だそうよ……完成に近づくにつれて左右前後に揺れはじめ、入居者が船酔い状態になるって気づいたから……外見だけ完成して放置された建造物らしいわよ」
「アホな建物だな」
 女金太郎たちが淫魚姫が来るのを待っていると、我美が空から降りてきた。
 我美が女金太郎たちに向かって言った。

「あなたたちの中に、グルメな女体か男体が混じっているから……誰だかわからないから、とりあえず三人とも食べるっす……犯すっす

 我美の言葉に女金太郎はマサカリと木刀で構え、裸の男かぐや姫が両腕を頭上に攻撃体勢に入った。
 それを見て我美が鼻で笑う。
「裸族人類のボクと、やり合うつもり……ムダっすよ、ボク強いっすから」

 裸身のシェヘラザードが、ポシェットから取り出した観光旅行の日程用紙を確認しながら言った。
「明日なら、若干予定空いているから……明日じゃダメ?」
「明日じゃ遅いっすよ、今日ここで食べるっす」

 女金太郎が言った。
「冗談じゃねぇ!! 楽しい観光旅行を邪魔されてたまるか!! 来い! 白カブト!」

 女金太郎が指笛を吹くと、オスの白クマが、どこからか駆けてきた。
 隻眼の白クマは、背後から追ってきた闘犬や猟犬の群れをことごとく牙や爪で粉砕すると。何事も無かったように女金太郎に返り血を浴びた体をスリ寄せ、金太郎は白カブトの頭を撫でる。

 観光地に散乱するクマに惨殺された、犬の屍を見て我美が言った。
「そんな狂暴なクマを倒せるのは……訓練を積んだ猟犬の必殺技、絶 天狼抜○牙くらいのもんっす」

 女金太郎は我美の言葉を無視して白カブトに命じる。
「行け! 白カブト! あの日焼け女を犯せ!」

 白カブトは後ろ足だけで立ち上がると、我美に向かって両腕を広げて威嚇する。
 我美は楽しそうに指をポキポキと鳴らす。
「クマ公の分際で、裸族人類を獣姦する気っすか……おもしろい、相手になるっすよ」
 この時、白カブトは我美の背後に浮かぶ、クマを捕食している巨大ヒトデの幻を見た……白カブトは野生の本能で悟った、この女は化け物だ! 関わり合いに ならない方がいいと。

 白カブトは我美に対して揉み手をしてから、女金太郎を「どうぞ、どうぞ、ご自由に」といったジェスチャーをした。
 それを見た女金太郎が怒鳴る。
「裏切り者!!」

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