ヒトデ側裸族人類の我美が誕生しなかった世界でA裸族エースとターンエーの世界
「強情なのはどっちですか、乳の魅力を認めなさいエース……殿方が魅了されるのは、尻より乳です」
「認めませんわ、お尻の方が優れていますわ……殿方の視線はエッチな雑誌の表紙では、お尻に釘付けですわ」
「いいえ、殿方の視線の先にあるのは、間違いなく乳です」
ある意味、どーでもいい。姉妹の意地の張り合いを。アステロイドベルト近くに浮かぶ『女体宮殿』の中庭で宇宙空間でも生存適応できるように怪しげな術を呪術師からかけられた。
覆面に軍手をして長靴を履いただけの、裸戦闘員たちは「ギィー、ギィー」と言いながら。裸族姉妹の喧嘩を不安そうに見ていた。 尻と乳で弾かれた小惑星が、次々と地球の方向へと飛んでいくのを見て、裸戦闘員たちは肩をすくめる。
姉の方から飛んできた小惑星をヒップで弾いて、エースが言った。
「だいたい、時空を跳躍できる『女体宮殿』を、お姉さまだけが宇宙犯罪組織からプレゼントしてもらって不公平ですわ……その、いやらしい胸で犯罪組織のボスを骨抜きにして、宮殿を乗っ取って」
元々、移動要塞を兼ねた『女体宮殿』は、エッチな宇宙人身売買犯罪組織の所有物だった。
ある日、ターンエーが自慢の美乳を壁に埋め込まれた組織のボスの顔に擦りつけながら。
「どうですかぁ、あたしの乳はマシュマロみたいに柔らかいでしょう……この宮殿をくれたら、好きなだけ触らせてあげますよ」
と、誘惑して。メロメロになった壁ボスからプレゼントされた宮殿だった。
ターンエーが美乳を寄せ持ち上げて言った。
「くやしかったら、エースが主張するヒップの魅力で、城なり宮殿を手に入れてごらんなさい……こんな宇宙空間でいくら言い争っていても、解決しませんわね……決着は地球で、そこでエースに乳の魅力を認めさせます」
「望むところですわ、お姉さまに必ず尻の魅力を認めさせますわ」
一時休戦した裸族姉妹は『女体宮殿』で地球へと向かった。
その頃……地球の椰子の木が数本生えた、十畳ほどの面積しかない。漂流者が漂着するような古典的な小島の芝の上で。
全裸の蘭花と秋が、レズっていた。
「んんっ……蘭花、来て……んんっ」
太陽の光りの下で裸体で横たわり、唇を重ねる裸族人類のメスニ体。
「はぁぁ……秋……あぁん」
蘭花と秋は、互いの胸を揉み合ったり、性器を指で愛撫しあって女性同士の濃厚な快楽に溺れていた。
秋は、蘭花を抱き締めながら思う。
(成功した……操った響子を蘭花に近づかせて、ホテルで女性同士の快楽の虜に蘭花を目覚めさせて堕とすコトに成功した……蘭花は完全に、男不要のレズになった)
タコ側裸族人類の蘭花を、レズに変えてパートナーの銀牙への興味を失わせ……タコ側裸族人類の繁殖を妨害する秋の計画は、見事に成功した。
秋が蘭花の背中を撫でながら質問する。
「今の蘭花は、男のコトはどう思っているの? 特に銀牙のコトはどう思っている?」
両目を潤ませながら蘭花が答える。
「男なんていらないです……女同士の快感の素晴らしさを教えられた今は男なんていらない……銀牙には興味ないですぅ」
「赤ちゃんは欲しくないの? 銀牙との子作りはどうするの」
「男と子作りなんて不潔ですぅ……赤ちゃんなら、秋さんの赤ちゃんが欲しいですぅ」
「嬉しいコトを言ってくれる……蘭花かわいい」
秋は蘭花をギュッ抱き締めた。秋の計画は順調だった……ただ一つの誤算は、蘭花がタコ殺しをしてしまったコトだった。
秋は蘭花に、タコ神を見捨てるように指示した。
その言葉をどう解釈したのか、蘭花は海洋の全タコ類を絶滅させ、さらにはタコ型宇宙船ごと、軍医タコと隊長タコを爆破抹殺してしまった。
(女性同士の快楽に溺れさせて見境が無くなっていたとは言え、まさか『神殺し』をするなんて)
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