我美の野望・封印された乙姫@

 これは、乙姫が裸女の世界を支配して、さらに着衣人類の世界の支配も成功して……抵抗を示しているのは、少数の裸女たちと裸族人類がレジスタンス活動を続けている『暗黒の裸体時代』と、のちに呼ばれるコトになる近未来のお話し。

 ついに、世界を手中に収めた乙姫は竜宮城の女帝座に、満足そうに裸で座って屈服させた者たちを眺めていた。

 乙姫の前には『女体〔男体〕ケンタウルス』化された、着衣人類の裸の美男美女たちが。
 馬が床に跪く〔ひざまずく〕形で乙姫に忠誠を誓っていた。女体ケンタウルスの中には、響子の顔も見えた。

 人間ケンタウルスたちが並んだ向かい側には、チ○ポを軟膏で房のように増量された着衣人類の若い裸の男性たちが。房チ○ポをピクッピクッと動かしながら、乙姫の機嫌を窺う〔うかがう〕っている。

 彼らは乙姫の夜伽〔よとぎ〕相手をさせられたり、時には乙姫に肉体を憑依提供する者たちだった。

 乙姫が今宵の相手をさせる、増量チ○ポ男と女体ケンタウルスの女を吟味していると、頭の竹コプターを回転させて竜宮城の窓から、ビキニの跡が白く残る日焼け裸族人類の我美が入ってきた。

「レジスタンスどもの動きは、今のところ静かですよ……この調子だと制圧も時間の問題ですね……クラゲ側裸族人類の秋に軍服を着させて、制圧隊の指揮官をやらせています」

「報告ご苦労……我美の言う通りにやったら、本当に世界支配まであと一歩のところまで来たわね」

「失敗した箇所を過去にもどって、何度もやり直した結果ですね……どうしますか? まだ抵抗を続けているタコ側裸族人類の蘭花と銀牙や少数の裸女&裸男……それに半裸人類の奴らを簡単に屈服させられる方法、ボク知っているんだけれどなぁ」

 我美の言葉に乙姫の目が興味深く輝く。
「どんな方法? 聞かせなさい」

「この果物の腐汁を培養して、大気にバラ蒔くんですよ」

 そう言って、我美は四角いプラスチックケースに入った、禍々しい色合いの果実をお腹の袋から取り出して見せた……鉛色をした腐った果実だった。

 毒々しい果実に乙姫は顔をしかめる。
「なにその、腐った果実?」
「『白霧の死者の船』で見つけた『ゾンビの実』ですよ……絞ったエキスの中きは、凝縮したゾンビウィルスの元が含まれています……裸女や裸族人類さえもゾンビ化させます」

「『ゾンビ・ワールド』に世界を変えて、レジスタンスを壊滅させる作戦? あたしたちまで感染してゾンビ化したらどうするのよ?」

「感染力が弱まるまで、イカとかクラゲの宇宙船を奪って、星から避難していればいいじゃないですか……必要数な女体ケンタウルスと増量チ○ポ男たちを乗せて、ノアの方舟みたいにエッチ三昧……どうしますか? 『ゾンビの実』使いますか? ファイナルアンサー?」

 少し考えていた乙姫は、決断した……その決断とは。


「やめておく……ゾンビ世界で、ゾンビ裸族人類を屈服させてもつまらないから……希望が絶えた死の世界を支配しても、つまらないからゾンビの実は処分しちゃって

「乙姫さまが、そう言うなら……ゾンビの実は無かったというコトで」

 我美は、近くにあったプラズマゴミ箱にケースごと『ゾンビの実』を放り込んで処分してから呟いた。

「今の決断で分岐が発生して、『ゾンビ・ワールド』の並列世界が誕生したかも知れませんね……まぁ、今のボクには、どうでもいいんですけれど」

 我美は白いビキニ跡が残る肢体で、大きく伸びをしてから。上目使いで乙姫を見上げながら低い口調で言った。

「それじゃあ……そろそろ、ボクに、この世界をください
「あんた、何言ってんの?」
「だからぁ、乙姫さまが苦労して手に入れたこの世界を、ボクが楽して手に入れたいから……ください」

 乙姫の顔色が変わる。
「まさか……最初から、それが目的であたしに近づいて」
「大当たりぃ、他人が手に入れた物を奪うのが一番簡単な方法でしょう……乙姫さまの能力は、近くで見てきて全部把握していますからね……ほれっ、弱点のコレも」

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あきゅろす。
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