【あたタコ】〜オールスターズ〜@

 プレハブ病院に担架で運ばれてきた、別地球人類のケガ人を見て軍医クラゲが言った。
「別地球人の負傷者は、隣の治療室でドクター・エロとケン・フランが担当しているにょ……そっちに運ぶにょ」

 その隣部屋の治療室からは、別地球人の悲鳴が聞こえていた。
「ぎゃあぁぁぁぁぁ!」
「ひぃぃぃぃぃ!」

 折ったウニのトゲを傷ついた別地球人に刺しながら、ドクター・エロが言った。
「東洋の鍼治療だ、おまえたちに麻酔薬を使うのはもったいない……ケガなんざ、唾つけとけば治る甘えるな自力で治せ! 女の負傷者には希望があればサービスで男のチ○ポ移植してやる」

 ケン・フランが処術している場ではマッドサイエンティストなオペが行われていた。

 無理矢理、上半身と下半身を交換させられてしまった男女とか……房のように、チ○ポ増量されてしまった男性とか、巨根化された男性とか、奇乳化されてしまった女性とか、乳首性器化された女性とか、肉体の感度が上げられ、全身が性器のように敏感に変えられた女性とか……とんでもないエロ改造手術が行われている。

「ひゃひゃひゃ……楽しいな、こんなに素材が豊富で、自由に手術できるなんて夢のようだ」

 無菌の簡易手術室の中で、執刀している子供姿のケン・フランは楽しそうだ。

 運ばれてくる別地球人たちの抗体検査も並行して行っている、ドクター・エロが狂喜しているケン・フランに言った。

「楽しんだ後は、ちゃんと元の姿にもどしておけよ……野戦病院の医療者不足で、ケン・フランを連れてきたけれど、自分の趣味に走り過ぎていて役に立たないな」

 採取した細胞の抗体検査をしていたドクター・エロは、一本の試験管の抗体反応を見て。

「見つけた……これかな? エデン・シンドローム治療に効果がありそうな新抗体?」と、呟いた。


 性戦の戦場では、さらに混沌度が増していた。

「エロイナー、別地球人の衣服だけを切り裂きますよ……ゴキブリ人類がセックスしやすいように、下ごしらえするのが……わたしたちの仕事ですから」
「はい、インランダー先輩」

 70年代裸女の人造人間『インランダー』と、その姉妹機……超淫機『エロイナ―』が、レーザー手刀で別地球人の衣服だけをスパッと切り裂いて次々と裸体に変えていく。



 離れた場所では、着流し姿で狼の顔をした『狼組長』が長ドスを「卍解!!〔ばんかい〕」と叫んで振り回し別地球人の衣服のみを、切り裂いていた。

 近くに立つ、二足歩行狼の『バトラッシュ』が言った。
「さすがだ、伯父貴の長ドスさばき」

「バトラッシュ、おめぇもそろそろパンツ穿いて動物島に帰ってこねぇか」

「オレは、まだしばらく動物半島にいたいから……伯父貴、長ドスで裸にした人間の女を『人姦』してもいいか」

 喋る動物たちの前で、怯える地球人の女たちは逃げるコトもできず、股間と胸を手で隠して怯えていた。

「ほどほどにな……ゴキブリ人類が交尾するために裸にしたんだからな……『人姦』やるなら人間の姿に変異してやれ、狼の姿で犯されたらトラウマを残すからな」

 ひょっとこのお面を被ったハムスターの『ひょっとこハム吉』が、バトラッシュの足元でピョンピョン跳ねながら言った。

「バトラッシュ親分、ボクのコトも忘れてもらっては困るのだ、ハムスターは性欲旺盛なのだ……人間とヤリたいのだ」

「潰されないように注意してヤリな……オレは狼から変異して人姦するから」

 二足歩行するバトラッシュの姿が人間の青年へと変わる……背中に竜の刺青が入った、任侠者の若い男だった。

 背中の昇竜とは対照的な、男性モデルのような甘いイケメンの姿に胸を隠していた女たちの手が緩み、うっとりとしたタメ息が漏れる。

 バトラッシュの正体は、人狼ならぬ狼人だった。

「親分がついに人間に変身したのだ、これでいいのだ」



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