赤いゴキブリ星B〔男性型ゴキブリ人類〕登場

 小型タコ型宇宙船の進行方向に、運河のような筋が幾本も地表に走る赤い星が見えてきた。
 雲も多少浮かんでいるので、生物の生存は可能な遊星のようだ。

 ショジョが指示した場所に小型タコは着陸した……岩を組んで作った洞窟の中から、ゴキブリ人類たちがゾロゾロと出てきた。

 その中の一人に、ショジョは名前を呼びながら駆け寄る。

「ショージ!! 味方を連れてきたよ!!」
「ショジョ!! 無事だったか!! 良かった」

 男性型ゴキブリ人類の胸に飛び込み抱擁した、ショジョはゴキブリ人類と唇を重ねる。

「んんんッ……んんッ」
 激しいディープキスの後、唇を離したゴキブリ少女が軍医タコたちに、抱きついてキスをしていた男性のゴキブリ人類を紹介する。

「紹介します、あたしの恋人でゴキブリ人類の偉大なリーダー、『ショージ』です……ショージ、こちらのタコ君が。あたしが発信した救援信号に応えてくれた、軍医さん」

「ショージですよろしく、裸のみなさん」
 その姿は、たくましい黒人男性の肉体に、ゴキブリの胴体が頭部に付いたような姿をしていた……そして、チ○ポは丸出しだった。



 思わず隊長タコが「オスとメスの姿に性差ありすぎだろう!?」と、つっこむ。



 軍医タコたちは、案内されて洞窟内のゴキブリの巣へとやってきた。

 炎の明かりが揺れる中……リーダー各のショージに軍医タコが質問する。

「あなたがたを駆逐しようとしている、人類についてわかる範囲でいいので、教えてもらえませんか」

「ある朝、突然、巨大宇宙船がやって来て……わたしたちに向かって「ゴキブリは駆逐してやる!」って言って、殺虫剤を噴霧したんです……彼らにとっては、わたしたちの存在自体に嫌悪感を抱いているみたいで。わたしたちは基本的に争いを好みませんし、戦う術を知りません……できるコトと言ったら逃げ回り、物陰に隠れ繁殖のセックスをするだけです……聡明な軍師タコさま、我々に平和的な戦う術を教えてください」

「ゴキブリの繁殖力旺盛なセックス……それは『禁断の果実』を食べた別地球の人類にとっては、脅威的な性戦になります……敵人類の人数はどのくらいですか? 健康的な男女の割合は?」

「それなりの人数です、若い男女が半々くらいです」

「戦い方は決まりました……彼らには、裸族人類と裸女が存在する、この世界のルールに従ってもらいましょう……戦法は性戯〔せいぎ〕です」



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