集まれ!キ○タマB〔ついに、八個の黄金のキ○タマが出現?〕
この時……尻目が『交換所』の中に座っている、一つ目〔モノアイ〕妖女に話しかける。
「叔母さん? もしかして、ザク叔母さんじゃないの?」
ザクと呼ばれた一つ目妖女は微笑む。
「尻目ちゃん、元気だった。大きくなって……今もみんなに、お尻の穴目を見せているの?」
軍医タコが尻目に訊ねる。
「親戚の方ですか?」
「あたしの母方の叔母です……小さい頃は、よく遊びに連れていってくれました……着衣人類のゴミ屋敷とかに」
「着衣人類のゴミ屋敷? あぁ、妖女からしてみたら、お化け屋敷に行くみたいな感覚ですか」
隊長タコが『交換所』に、パチンコ店で受け取った眼球に小さな人間の体が付いた変な生き物や。眼球に虫の脚が生えた生き物を差し出して言った。
「これを、換金か景品に交換してくれ……妖怪渓谷のパチンコ店で出玉代わりでもらったが、持っていても気持ち悪くてしかたがない……この交換所で球体なら、なんでも交換してくれると聞いた」
手足をバタバタ動かしている、肌色をした小さなクリオネのような目玉型の生き物たちと、交換して出てきた景品と紙幣を隊長タコは受け取る。
「軍医、オレの用事は終わった……これから、どうする」
「そうですねぇ……あれっ? 隊長、耳の穴に何か銀色のモノが詰まっていますよ?」
「おっと、パチンコ店で耳栓で入れていたパチンコ玉が残っていたか」
隊長タコが耳に入れたパチンコ玉を取り出そうと、触腕を耳に入れる……パチンコ玉は滑る体液で、さらに穴の奥へとスルッと滑り込んでしまった。
「おい、軍医大変だ! 耳の穴に入れたパチンコ玉が取り出せなくなった! なんとかしてくれ!」
「世話がやけますねぇ」
いきなり、軍医タコは取り出したハリセンで隊長タコの頭を横からどつく。
「がぐはぁぁ!?」
反対側の耳の穴からなぜか、銀色のキ○タマが飛び出して地面に転がる。
すかさず、飛んできた空中クラゲが、隊長タコの体内から出てきた銀のキ○タマを拾って、秋に手渡す。
温もりが残るキ○タマを手に、秋が軍医タコに念のために確認した。
「これ、もらってもいいか?」
「どうぞどうぞ、まさか隊長の体内に銀色のキ○タマが隠れていたとは……臓器の一部でしょうか? 別に無くなっても問題はない臓器でしょうから……たぶん」
秋は手にした銀色のキ○タマを掲げて。
「やりぃ! 五個目の銀玉ゲットだぜぇ!」
と、叫ぶ。
秋は、そのまま五個の銀玉を持って『交換所』へと向かい。
「五個集まったから、交換してください」と、言ってキ○タマを差し出した。
引き換えで出てきたのは黄金のキ○タマだった……クラゲ側裸族人類の秋は輝くキ○タマを手に入れた。
『交換所』のモノアイ妖女は、秋に金玉を渡すと「本日は、これにて閉店です……また明日」と、言って内側からシャッターを下ろす。
軍医タコが言った。
「クラゲ側裸族人類の目的は、それでしたか……銀を五個で金一個と交換できるシステムがあったんですね、知りませんでした」
これで現在、黄金のキ○タマ所有数は……タコ四個、クラゲ一個、ウニ一個、この場にはいないが着衣人類の響子が持っている一個を加えて……七つのキ○タマとなった。
イカ側裸族人類、紫音の目つきが変わる。
「七つのキ○タマが集まった! さあ、オレが全部それを!」
紫音が言い終わる前に、尻目に体に異変が起こる。
「あッ、なんか急にお腹が痛くなってきた……下痢じゃないし、まさか陣痛?」
屈んだ尻目が突き出した、お尻の穴から、いつものバスケットボールサイズと違う大きさの、普通サイズの眼球がムリッムリッと出てくる。
尻目の穴から、覗く眼球の瞳は金色に輝いていた。
尻目が出産アクメに喘ぐ。
「あッぁ……出ちゃう、生まれちゃうぅ!」
ポンッと飛び出した眼球が転がった先には、ある人物の爪先があった……無反動砲〔バズーカ〕を肩に担いだミリータだった。
ミリータが拾い上げた眼球は、手の中で溶けて黄金のキ○タマだけが残った……八個目のキ○タマだった。
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