女体製品生産行程ラインB


 数分後……工場内から中庭にある、ガゼボ〔洋風東屋〕の休憩所に三人は移動した。

 休憩所の近くには人工の池があり。池の中央には美術品加工された、生きている裸の女性が脛〔すね〕の辺りまで水に浸かった状態で立っていた。

 女性のアナルには、赤いバルブ付きのパイプが配管され。
 女体芸術品となった女性の口からは、マーライオンのように絶え間なく水が放出されている。

 ガゼボには二体の女体を並べたテーブルがありテーブルの周りには、四角い小箱のような金属製のキューブに座った姿勢で固められた女体椅子があった。キューブと女体は膣穴に入った張り型で一体化されている。
 響子は、背もたれの部分が女性の体になっている女体の椅子に座った。

 座ると背中側に柔らかいオッパイの感触が伝わってきた。

 女体椅子に座った銀牙と響子に、黄金娘は金属製のマグカップに入った白い飲み物を差し出した。

「『動物の国』の人間牧場で飼育されている、家畜人間から搾乳した人間母乳です……なんでも牛の乳と同じ成分になるように交配改良を続けてきた品種らしいですよ……人間牧場でメス牛のホルスタイン並みに乳房を発達させた妊娠女性から、搾乳した母乳だそうです」

 響子が牛型母乳を一口飲んで、驚きの声を発する。

「ほんのり甘くて濃厚……人間の母乳なのに、ちゃんと牛乳の味もする? 人間と牛の中間みたいな感じのミルク? なんとなく懐かしい味」

 人乳を飲み終わった響子は、思い出したように池に佇み、口から水を吐いている女体を見て黄金娘に訊ねる。

「この天空都市に、何か伝説とか言い伝えがある泉みたいなのありますか? その泉にこの鉄のキ○タマを投げ込みたいんですけれど」

「『マテリアル』の外れにある『気まぐれ女神の呪泉』のコトですか? あまりあの泉には近づかない方が……うっかり泉に人が落ちると大変なことに、場所の地図は渡しますけれど」

「そんなに危険な泉なんですか?」
「なんでも、落ちた者に。さまざまな呪いがかかる数百の泉群が昔はあって……今は、ほとんどの泉が埋め立てられて残っているのは『気まぐれ女神の呪泉』だけになりましたけれど」

「どんな特徴がある泉なんですか?」
「言い伝えだと、その昔、泉に落ちたカップルがいて……泉の底に住む女神が出てきて『あなたが落としたのは、この金のカップルですか? それとも、この銀のカッ』……」

「その先は言わなくて結構です……なんとなく展開わかりましたから」

「そうですか、では一休みしたので今度は『軟質女体製品』の工場を見学しましょう」



[前戯へ][後戯へ]

33/58ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!