さらば【実験群島】A
「はいはい、アレ? 今、青白い熱線みたいなのが島の一つから、空に向かって放たれましたよ? アレってキ○タマが島に無かった時の合図ですよね?」
ウニ子は実験群島の中で唯一、ブリッジで繋がっていない『廃棄島』の異変に気づいた。
「熱線が放たれた今の島……なんとなく群島から遠ざかっていませんか?」
「『廃棄島』か……確か、あの島の廃業されたテーマパークには、絵にも描けくらい美しい竜宮城の建物なんてのも、昔見たパンフレットに書いてあったな……まぁ、オレたちには関係ないが……帰るぞウニ子」
「あっ、ちょっと待ってください……キ○タマゲットしたコトを後から来る、他の裸族人類の人たちにも伝えておかないと」
ウニ子は、お腹にあるカンガルーのような袋から、一枚の紙を取り出した。
「エロさま、この書き置き残してもいいですか? 一生懸命考えたんです」
紙に書かれていた文章を読んだ、ドクター・エロの顔に痙攣した笑みが浮かぶ。
エロは「勝手にしろ!」と、吐き捨てるように言った。
ウニ子とドクター・エロが実験群島を離れると、散らばっていたタコ側メンバーが次々と本島に集まってきた。
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