さらば小人の国@【小人国編】おわり
しばらく、意気投合した軍医タコと兼定の、隊長タコに対する悪口が続きスッキリとした顔で兼定が言った。
「軍医タコのあなたとは、良い関係が築けそうね」
《みたいですね……あなたとは気が合いそうです》
こうして、響子は解放され、黄金のキ○タマを見つけるコトはできなかったが。タコ型宇宙船に美久と一緒に無事にもどるコトができた。
響子が人型兵器から解放された頃……宇宙空間に浮かぶ、クラゲ型宇宙船の中では裸の秋が蒼白した顔で、床にいる等身の生物を凝視していた。
まるで金色のコロネパンのような、その生物の頭をクラゲ軍医がペラペラの触腕で撫でながら秋に言った。
「秋が回収してきた黄金の卵に、強力な放射線を照射してみたら、融合して奇妙な生物が誕生したにょ」
金色のコロネパンのような胴体には、三つのイモムシの頭がついていて、背中には黄金色をしたコウモリの翼が生えていた。
三つ頭の黄金イモムシ……『キング・モスガ』が鳴く。
「みゅーみゅーみゅー、みゅーみゅーみゅー、みゅーみゅーみゅー」
「どうやら、秋のオッパイを欲しがっているみたいだにょ」
キング・モスガが羽ばたいて、秋に甘えるように近づく。
「ひッ!!!」
飛んで迫ってくる金色のイモムシに、秋は白目を剥くと卒倒した。意識を失った秋の乳房に黄金のイモムシは母乳を吸うように、むしゃぶりついた。
【小人国『いやさか軍国』編】おわり
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