汎用人型性欲兵器VSハイブリッド裸族人類・美久@

 淫らなレズビアンの気を全身にみなぎらせた秋の人差し指が、響子の下腹部に突き刺さる。

 秘孔を突かれた響子の体がビクッと反応する。
「…………!?」

 秋の顔に苦笑いと、一筋の汗が流れる。
「失敗……ふむっ、この秘孔ではなかったかな」

 いきなり響子は、股間から潮を噴き出すと「あッ、あッ、あッ、あッ」と、声を出して絶頂した。その時……体内に産みつけられていたモスガの卵も潮と同時に体外に排出された。

 秋は床に潮まみれで転がる、数個の黄金球体を拾い上げて呟く。

黄金のキ○タマ? 違うただの虫の卵だ……径絡秘孔やりなおし」

 モスガの卵を空中クラゲが、ミカンネットに入れて回収している間に、秋は再度、響子の秘孔を突いた。

 あたたたたたたたたたたたたたた!!!


 数時間後……秋が、小人たちの地下基地天井を突き破って逃げた際に開いた穴を見上げながら、兼定が作業員に指示を出していた。

「破損した箇所の補修作業を急いで! まったく……わざわざ天井を突き破って出て行かなくてもいいのに」

 姉の兼定が難しい表情で、天井の穴を見上げているのとは反対に、妹の清光は響子が横たわっている手術台近くの床に溜まっている、体液の水溜まりを眺めていた。

(あの水溜まり何かしら? 守護神の卵が産みつけられているはずの響子初号機の下腹部……凹んでいるような?)

 響子の胎内に産みつけられた卵は三つ……ある程度、胎内の養分を吸収したら取り出して、特殊な放射線を卵に照射して。

 三体の幼虫を融合させた三つ首の最強守護神『キング・モスガ』を誕生させるのが『汎用人型性欲兵器』製造とは別に、兼定が考えている『いやさか軍国』防衛計画だった。

(兼定姉さんは、中巨人の体を利用して、最強の三つ首守護神を誕生させる計画も同時に進行させている……三つ首の黄金に輝くイモムシが誕生するのを、姉さんは夢見ているけれど……でも、響子初号機のあのお腹は?)

 清光が兼定に響子の胎内に卵が着床しているかの……妊娠検査実施をしたいと告げるより先に、兼定が清光に言った。

「清光、あたしと一緒に来て……地上の防衛システムを再検討するから、あの空飛ぶ亀みたいな裸族人類……響子初号機を奪いに来るかも知れないから……逃げた男女一体型のクラゲ側裸族人類の方は壁に『さようなら』って青い書き文字を残して去ったから、もう現れないと思うけれど」

「兼定姉さん……あたし、ちょっと調べたいコトが」

「後にしなさい……『いやさか軍国』の防衛ライン強化が最優先よ……着衣人類の中巨人たちや、あの酔っぱらった“タイチョー”とか言うクソタコ宇宙人が攻めてきたらどうするのよ」

 清光は姉の言葉に逆らえず、無言で響子の下腹部を眺めた。


 その頃……『いやさか軍国』近海の海底洞窟には、潜み続ける美久がいた。

(やっぱり、あたし一人だけ逃げたのはマズイよね……響子を助けに行った方がいいよね)

 洞窟の中で膝を抱え座った美久は悩み続けていた。エビ側裸族人類と、カニ側裸族人類のハイブリッド裸族人類の美久は、エビのように後ろ向きで、カニのように横ばいの性格をしていた……美久の背中から突出してきたサンゴのような背ビレが赤く発熱して海水温度が上昇すると……美久がブツブツと呟きはじめた。

「煮えちゃダメだ……煮えちゃダメだ……煮えちゃダメだぁぁぁ!」

 スルッと美久の体から皮一枚が剥けて、美久は脱皮した。一皮剥けた美久は晴々しい表情で立ち上がる。 
「やっぱり、悩んだ時は脱皮してスッキリするのが一番」

 脱げて海中に漂っている自分の皮をつかんだ美久は、皮の両足を広げて股間部分を見る。

「今回は、ちゃんとクリトリスの皮も綺麗に剥けている……さあ、響子を助けに行こうっと」

 頭と手足を胴体に引っ込めた美久は、体の穴から〔肛門や膣穴からも〕炎を噴出しながら海中から空へと飛び出すと『いやさか軍国』へと向かった。



[前戯へ][後戯へ]

22/41ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!