巨人たちのオモチャになって@〔弄ばれる蘭花〕

 小一時間後……『すめらぎ皇国』の宮廷御所に串刺しにされたまま、野草と一緒に生け花のように活けられた状態で。十二単〔じゅうにひとえ〕を着た女帝〔おんなみかど〕の……『紫之宮の君』に献上された蘭花と銀牙の姿があった。

 まだ十八歳前後の若き女帝、紫之宮の君〔しのみやのきみ〕は献上された裸族人類の生け花に好奇の目を向ける。

「すごい、串刺しされても生きて動いている……もしやこれは、この国に訪れると先ほど連絡があった、タコの裸族人類では? 誰か二人を串から引き抜いて自由にしてあげなさい」

 女帝の近くにいる女官が、蘭花と銀牙を串から引き抜く。

 自由の身になった蘭花と銀牙は、その場にへたり込んだ。

「あぁ、酷い目にあった」「少しお尻の穴がジンジンする」

 蘭花と銀牙は、自分のお尻を擦る……串が貫通している間、ポッカリと開きっぱなしになっていたアナルが収縮して閉じていくのが見えた。

 紫之宮の君が蘭花に訊ねる。
「遠方からの客人の身に、我が国の平民がとんだ粗相〔そそう〕を……大丈夫ですか?」

「はい、平気です……一時は、お尻と口が太い竹串で繋がって、どうなるかと思いました」

「タコの宇宙人から来訪の目的は伺っています……光るキ○タマの探索に協力を惜しみませんから、好きなだけ滞在してください」

「ご厚意に感謝します……あたしたち、裸族人類は巨人から何をされても遺恨を抱かず反撃しないように、神さまから指示されていますから。この体をお好きなように扱って、弄んでください……裸族人類は快楽を求める人類ですから、快楽を追求しながら光る玉を探します」

「そうですか……巨人という表現は少し引っ掛かりますけれど……わたしたちの大きさは人間の標準サイズで、あなたたちの方が小さすぎる『中小人』〔ちゅうこびと〕だと思っていますから……いっぱい、エッチなことしましょうね」

 平安貴族社会と似て非なる巨人の国『すめらぎ皇国』女帝の『紫之宮の君』は、なかなかフレンドリーな性格のようだ。

 紫之宮の君が言った。
「黄金のキ○タマが見つかるまで滞在場所は、こちらの方で手配いたします……一日も早くキ○タマが見つかるといいですね」

 かくして、蘭花は串刺しになった自分たちを巨人の悪童から救ってくれた、五条中納言の館へ。銀牙の方は、紫之宮の君の頼みで宮中内にある帝の居住区域『清涼殿』にしばらく滞在しながら、キ○タマの探索を続けることになった。

 その夜……五条中納言の館に連れてこられ、裸族人類には広すぎる部屋を与えられた蘭花に、五条中納言が言った。

「この部屋は、中小人のあなた方には少し広すぎるでしょう……よろしければ、こちらをお使いください」

 そう言って差し出されたのが、海でタコ漁に使う素焼きの『タコツボ』だった。蘭花の目が歓喜に輝く、タコ側裸族人類はタコツボが大好きだ。

 蘭花は、小屋ほどの大きさがある素焼きのツボに裸体を擦り寄せる。

「タコツボじゃないですか! あぁ、肌触りが素敵なツボ。遠慮なくこの中で休ませてもらいます」

 タコツボに入って裸体を横たえた蘭花は気づいていなかった、タコツボには細い竹のチューブが刺され、竹の穴からツボの表面に染み込むように、液体がタコツボに浸透していたことに。

 蘭花はすぐに、ツボの中で眠りはじめた。

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あきゅろす。
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