いざ!巨人の国へA〔アナルから口まで串刺し貫通!?〕

 翌日……裸の蘭花と銀牙は白い翼で『巨人国』を目指して、地球の海上を並んで飛行していた。

 眼下に広がる蒼い海面に、裸体に翼を生やした自分たちの影を射影して飛行している銀牙の両手で提げた投網袋の中には、軍医タコが「巨人国の帝への土産品に」と言って持たせた隊長タコの乾物が入っている。

 飛びながら銀牙が蘭花に訊ねる。
「オレたちが行く『巨人の国』って、どんな国だ」

「ちょっと待って、今調べるから……んんッ」

 蘭花は飛びながら、自分の下腹部に手を伸ばすと、ヘソの少し下あたりの皮膚にある切れ込みを指先で押し拡げて、カンガルーのような袋の中から軍医タコから渡された手作りのガイドブックを取り出す。

 裸族人類は普段はピタリと閉じられていて、わからないが腹部に有袋類のような袋があって小物を収納することができた。

 飛行しながら開いたガイドブックを見て蘭花が言った。
「巨人国……正式名称は『すめらぎ皇国』……平安時代の貴族社会に似て非なる国……女帝〔おんなみかど〕が治めている国……だって」

「ふ〜ん、そう言えばタコ神二号さまから、出発する時に変なコトを言われたな……『巨人の国では、特に小さい子供には注意するように……子供は虫を弄ぶように、裸族人類に残酷な遊びをするかも知れませんが……強靭な肉体の裸族人類なら耐えられますから、抵抗して巨人に危害を与えてはいけません、何をされても遺恨を抱いてはいけません』って、アレどういう意味だ?」

「あたしたち、裸族人類だったら生身の一撃でも巨人を倒せるから注意するように……って意味だと思うけれど、裸族人類はスーパーマンだから……神さまは、巨人の国でエッチな体験を楽しみながら、キ○タマ探しをするようにとも言っていた」

「そういう意味か……おっ! 巨人の国が見えてきた」

 前方に広がる陸地が見え、蘭花と銀牙はその陸地の浜を目指して飛ぶ。

 白浜に着陸した蘭花と銀牙は、周辺を見回した、砂浜の向こうに防風の松林が見えた。

 銀牙は投網袋に入った隊長タコを引きずったまま、松林の方に歩いて移動する。

 見上げるほど巨大な松の木の根元には、軽自動車ほどの大きさがある松ぼっくりが転がっているのが見えた、銀牙が言った。

「でかい松の木だなぁ……巨人の国に来たって感じだな、雑草もでかい」

 銀牙が、松の木を見上げていると落ちていた松ぼっくりの陰から、人間より大きいカニがブクブクと泡を吹きながら現れた。

 突如、出現した怪物カニを見ても銀牙は動じずに、逆に感心する。

「巨人の国では生き物もビックサイズだな」

 カニは二人を無視して、海の方にもどっていった。もどっていくカニを目で追っていた蘭花と銀牙は、通りすぎるカニの近くに素足で立っている子供の足を見た。

 見上げると、粗末な衣服を着た平安時代の平民の子供たちが、物珍しそうに蘭花と銀牙を見下ろしていた。

 蘭花が、にこやかに微笑んで巨人の子供たちに挨拶する。
「こんにちは、妖精の国から来た、お姉さんとお兄さんよ」

 蘭花にとっては軽いジョークのつもりだったが、童子には通じなかったようだ。

 いきなり、子供の一人が手を伸ばして蘭花を捕まえる……巨人からしてみたら、人類の身長は平均して、十五センチほどしか無い。

 つかまれて驚く蘭花。
「ち、ちょっと何するの?」

 蘭花に続いて、銀牙も別の子供に捕まって手足を引っ張られ遊ばれている。

 蘭花を捕まえた子供は、何を思ったのか持っていた竹串を、蘭花の肛門に突き刺しはじめた。

 排泄孔への異物挿入に蘭花は悲鳴を発する。
「な、何するの? お尻の穴に変なモノ入れな……あがぁ!?」

 子供が容赦なく刺した串の先端は、蘭花の体を貫き……蘭花の口から出てきた……蘭花は串刺しにされた。

 さらに、子供は銀牙の肛門に蘭花の口から出た串の先端を押し込む。

「や、やめろぅ!!! 何やってんだ!!! おごぅ!?」

 蘭花と連なる田楽のように、銀牙も串刺しにされて身動きができなくなった。

 着衣人類なら肛門から口まで串が貫通すれば即死だが、さすがタフな裸族人類はピクッピクッと手足を動かして生きていた。



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