女鬼の宴A〔光るキ○タマ出現!〕
妖女、尻目と女桃太郎は鬼ヶ島の女鬼たちと一緒に、山中の宴場へとやって来た。
樹齢何百年もある巨大な切り株が中央にある、少し開けた場所には他の地域の女鬼たちグループも集まっていた。
大江山グループの女鬼リーダーが、鬼ヶ島の女鬼リーダーに親しげに話しかける。
「鬼ヶ島の『温羅』〔うら〕ちゃん、一ヶ月ぶり……元気だった」
「あぁ、大江山の『酒天』〔しゅてん〕も元気そうだな……極卒グループの『羅刹』〔らせつ〕たちは、まだ来ていないのか?」
「もうすぐ、来るはずだけれど……あっ、来た来た!」
獄卒グループの鬼娘たちが、トゲトゲの金棒を担いで鬼門の方角から山を登ってくるのが見えた。
坂を登ってきた地獄の女鬼リーダー『羅刹』が『温羅』と『酒天』に言った。
「わりぃ、亡者どもが多くて仕置きに時間が掛かったぜ……おやっ、見たことが無い妖女が一人いるじゃないか?」
「尻目です、よろしく」
と、尻目は鬼娘たちに股間の眼を披露してから。自分が宴の場に参加している理由を告げた。
酒天と羅刹が承知したようにうなずく。
「なるほど、あのキ○タマを探しているのか……いいぞ、出現したら遠慮なく持っていけ」
「ありがとうございます」
そうこうしている間に、空から雷神と風神の鬼もやって来た。雷神と風神の後ろからは回転飛行する美久がついてきて一緒に着地する。
虎縞模様のフンドシをして雷太鼓を背負った、雷神の女鬼が言った。
「遅れてごめん……だっちゃ、途中でこの裸族人類の人と会って、一緒に宴に行きたいって頼まれたから連れてきた……だっちゃ」
美久が女体から、手足と頭を出して立ち上がって言った。
「間に合った……まだ宴は始まっていないよね、響子は?」
女桃太郎が答える。
「裸猫から連絡があった……こちらに向かっているそうだ」
宴の場には、女鬼たちが持ち寄った料理を協力して木皿に盛り付けをしたり、飾り付けをしていた。並べられた松明〔たいまつ〕に火が付けられ宴の場を照らす。
準備が整うと温羅が宴の開催を伝えた。
「それでは、月例の女鬼交流の宴を、はじめよう……今宵は無礼講」
女鬼たちは、月光の下でワイワイとガールズトークを楽しみながら、呑み、食べ、歌い、踊る。
宴も中盤に差しかかり、女鬼たちも酔いが回ってきた頃に、飲酒できない女桃太郎が温羅に訊ねる。
「黄金色のキ○タマは、いつ現れるんだ?」
「焦るな、もうすぐ現れる」
中央の切り株ステージでは、捕まえてきた美少年に騎乗した女鬼のチ○ポ試食が、はじまっていた。
騎乗位で腰を上下に振って、美少年を犯している鬼の女体は艶かしかった。
次々と交代して一人の美少年を犯している現場に、いつの間にか一人の童女が混じって参加しているのが見えた。
その童女の上下する股間には……片方だけのキ○タマ袋が、ぶら下がっていた。
「はぁはぁはぁ……男、男、男」
揺れるキ○タマ袋が、黄金色に輝く。それを見て酒天が言った。
「光りはじめた! 童女『玉とり娘』のキ○タマが!」
すかさず、羅刹が『玉とり娘』のタマを握って引き千切る。
「タマ、とったど──っ!」
「ひぎゃあおぁぁ!!」
キ○タマを袋ごと奪われて絶叫した『玉とり娘』は、男のチ○ポを抜去すると、悲鳴をあげて逃げて行った。
血まみれの睾丸を水で洗うと、眩く金色に輝くキ○タマが出現した。
その頃になって、山道を登ってきた響子と裸猫が、やっと宴の場に到着した。
黄金のキ○タマを見て、響子が言った。
「見つかったんですか……金色のキ○タマ」
「あぁ、見つけた」
響子の手に、ゲットされたキ○タマが乗せられる。まだ生温かい感触が残るキ○タマを、響子は眺めて一言。
「綺麗なキ○タマ」と、呟いた。
裸猫が祝福する。
「良かったにゃ、響子」
「ありがとう……これを持って帰れば、蘭花喜ぶ……かな?」
無事、キ○タマをゲットできてめでたし、めでたし……と、一同が思っていた時。怒鳴る女の声が聞こえてきた。
「まだ、終わっちゃいないわよ! そのキ○タマよこせえぇ!」
茂みの中から物凄い形相をした妖気妃が飛び出してきて、名状しがたいバイブのようなモノを手に響子に襲いかかる……顔が汗だくの妖気妃は、絶縁体の全身ウェットスーツを着込んでいた。
「きゃあぁッ!?」
すかさず、裸猫が広げた魔本の呪文を唱える。
「バーローザケンニャ!」
白目を剥いた響子の口から、強烈な電撃が妖気妃に浴びせられる。
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