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短編
Time killing…?(DTB/鎮葉※R-15)

『Time killing』の続編です。
性的表現を含みますので、閲覧は自己責任でお願い致します。








ギシギシと音を鳴らせて弾むスプリング。
部屋に響く荒い息。

それが全てを物語っている。



「…っ、ん…!」

「相変わらず、だねぇ」

「は、っ何、が…」

「声」

「…?」

「出さないよねって」


別に、好きで“出さない”わけではない。ただ無意識に抑えてしまうだけだ。
とは言え意識的に出すと言うものではないだろうと思うわけで……。

「こーら」

「―――っ!?」

「なぁに考えてんの?こっちに集中しろって。…おしおきだよん」

いきなり体勢をうつ伏せに変えられた。
強い感覚にツ、と生理的な涙が頬を伝って、白いシーツに落ちて染み込んだ。
身体を震わせ、しかし耐える暇は与えられずに新たな快感が注ぎ込まれる。


「は、ふ…っ、ふざ、けるな…っ!」

「葉月ちゃん、このカッコ嫌いだもんね」

「当たり前だ…!」

「でも気持ちいいでしょ?」


答えは明白。
わかっていて、此方から直接言わせようとするのだから質が悪い。
勿論答えるわけなんてないけれど。

「…っ、…下手くそ」

「葉月ちゃんって本当に俺の事嫌いだよねぇ…。もちっと優しくしてくれても、…っ、いいんじゃないの」

「黙れ、へん、たい…!」

「へーへー」


「……ほんと…に、………なら…」

「あ?なんか言った?」

「…何も」



本当に嫌いなら、こんなことしない。
させない。



でも、こんな関係が続いてる。

お互いに暇潰しと言って始まった関係。
だけどもしかしたら、私にとっては違ったのかも知れない。



ただの暇潰しなんかじゃ、ないのかもしれない。



「―――しず、め……っ」

「え、」

驚いたような声が聞こえた。
当然だ。こういう事をしている最中、名前を呼んだのは初めてなのだから。


普段なら腹が立つ体勢なのだけど、今日だけはうつ伏せにされていて良かったかもしれない。

戸惑う鎮目に応えず、私は枕に顔を押し付けた。




-fin-


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