燃桜
二話
しかしこの頃、信長の力が父信秀以上と知られるようになる。すぐさま尾張を統一し旧領、旧臣を得ると更にその非凡な才能が発揮されていく。
圧倒的な劣勢の中、自ら軍勢を率いて勝利した対今川「桶狭間の戦い」。道三を殺害し当主となった斎藤義龍、龍興を攻め滅ぼし美濃を支配下に治めた「斎藤攻め」。当時最強と呼ばれた武田騎馬軍団を鉄砲の三段戦法により快勝を治めた「長篠の戦い」。足利義昭を擁護し上洛を目指すなど天下統一事業へ一気に織田家は飛躍していった。
柴田勝家はそんな信長のカリスマ性に感服し、改め織田家家臣となり再び活躍していった。信長のもとには明智光秀、前田利家、丹羽長秀、木ノ下藤吉郎などの知将勇将が集まる。そしてその旗本には松平元康、後の徳川家康などの大名が集った。
まず話は越前北庄城の戦いから、信長が義父斎藤道三の仇、斎藤龍興と対峙する「斎藤攻め」まで時間を戻す。
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