プロローグ
俺は月宮零
今日から明桜学院に転校する事になった。
今は5月、こんな微妙な時期に何故転校なんてする羽目になったのか。
そもそもの発端は父にある。
そう、今から2週間ほど前の事だ。
父の会社はそもそも小さく、とてもじゃないが功績が良いとは言えないものだった。
しかし、
そんな会社でも父は俺を養うために働いていた。
そんなある日、新人も入りこれから大きく企画展開しようとしていた矢先だ。
その新人が会社の金を盗むという事件が起きた。
そいつは捕まりはしたものの、金は還ってこなかったらしい。
そのまま流れるように倒産。
そんで、バイトに明け暮れていた俺はもっと金を稼がなくちゃならなくなった。
割のいいバイトが無かったわけではなかったが、これと言っていいものも無かった。
そんな中、父が持ってきた1枚のチラシ。
そこにはこう書かれていた。
1年間 限定1人
月給20万 衣食住提供
ただし、
生徒として明桜学院に入学出来る者とする
どこから取ってきたのか知らないが、
こんな割のいいバイトは他にないはずだ。
胡散臭さはあるが明桜学院に入学すればいいだけの簡単なバイトではないのか?
とか思って契約してしまった理由だ。
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