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涼宮ナツキの策略
第8話
ってなわけで、10点差をつけられていたにもかかわらず俺たちのクラスが勝利した。相手からはブーイングを食らっていたけど、朝倉は怪しい笑みを浮かべて、

「勝てばいいのよ、勝てば」

なんて言っていた。たかが体育の授業だろ、別に負けたっていいじゃないか。

「とか言いながら、涼宮さんもバシバシ決めてたじゃない」

あんないいトス上げられたらスパイク打つしかないだろう?量ったようにぴったりの位置だったからな。

「次のクラスマッチはいい感じに勝てるかもね」

怪しい笑みを浮かべたまま、朝倉はあごに手を当てて何かを考えていた。つくづくお前はナツキに似てるよ。負けず嫌いっていう面はな。

「ごめんねー。負けちゃった」

「いいですよ美春ちゃん。次頑張りましょ」

腕を真っ赤にした美春は長門さんやクラスの友達に励まされていた。何か悪いことしたかな。

それから終業のチャイムが鳴り、担当の鶴屋先生に挨拶して、ぞろぞろと教室に戻ろうとすると、今日はやけに突っかかってくる朝倉が、

「涼宮さん、ジュース買いに行かない?」

「別にいいけど、財布持ってきてないんだよ」

「いいよ、私がおごるから」

「いいのか?」

「うん!さっきのお礼したいから」

と言われ、俺は朝倉にジュースをおごってもらった。今度何かお返しでもしないとな。

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あきゅろす。
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