涼宮ナツキの策略
第4話
何とか制服を脱いで、適当に私服を選ぶ。服を脱ぐときはもちろん視線を天井に向けていた。だってナツキの体なんだぞ?見れるわけないじゃないか。
「やれやれ」
いつもより高い声でそう呟く。声帯がナツキのものなんだから、当たり前といっちゃあ当たり前なんだけどな。
それから、俺はキッチンに向かう。ナツキの家には行ったことはあるが、家の中に入るのは今日が初めてなので、おぼつかない足取りで階段を下りる。
で、あれだ。ご飯ってのは家によってこんなに違うものなのか?味付けは良かったんだけど、食べ方の方をすごい厳しく教えられた。どこまで大切に育てられてんだよお前。何でこの親であんな子供が出来上がるんだ?全然納得いかねえよ。
精神力はもう底をつき、ベットに寝転がる。ベットはナツキのにおいがして、それがまた精神にダメージを与える。何でこんなことになってしまったんだろうな。何で俺がナツキであいつが俺になったんだ。またお前の仕業なんだろナツキ。お前、いいかげん静かにしてくれよ。
するとだんだんまぶたが重たくなり目の前は真っ暗になって、俺はそのまま眠りについた。
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