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涼宮ナツキの策略
エピソード6
 笑いが収まったところで、りりぃ先生は咳払いして場を取り繕うと。
「じゃあ、みんなにも自己紹介してもらおっか」
 と言って、あたしの前に座ってる男の子にアイコンタクトすると、スラッとした男の子が立ち上がった。
「枕崎允隆です。よろしく」
 黒い髪にメガネをかけて、キョウくんより鋭い目つきのように、性格もかなりクールそうだった。ちょっと近寄りづらいかも……。
「なんや、素っ気ないなぁ。俺は橘正広や! みんなよろしゅうな!」
 関西弁って言うのかな? 枕崎くんと違って、橘くんはすごく元気な男の子だった。
 そして次はいくちゃんの番なんだけど、いくちゃんは緊張からか立ち上がると石像のようにカチコチになってしまった。
「いくちゃん、ガンバ」
「あ、はい……」
 あたしがボソッといくちゃんに言うと、いくちゃんはようやく口を開いた。
「し、白都いくです。よ、よろしくお願いします」
 声はかなり震えてたけど、なんとかいくちゃんは自己紹介できた。いくちゃんは席につくと、安心したように息をはいた。
 そんないくちゃんの姿を見てあたしまで緊張してきた。いざ自分となっちゃうと、やっぱり緊張しちゃうんだな。
 あたしは勢いよく立ち上がり、さっさと済ませようと口を開いた。
「朝比奈美春です。よろしくお願いします!」
 と、たったこれだけなのに席につくと、いくちゃんのように息をはいた。いくちゃんの気持ちがわかった気がした。

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あきゅろす。
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