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涼宮ナツキの策略
エピローグV
「俺も一つ聞きたいんですが、いいですか?」

いきなり頬をつねられたからんだから、本当はつねり返したかったのだが、生憎相手は一樹先輩なのでそんなこと出来るはずがない。

「なんだい?」

代わりに一樹先輩にはつねられた分の質問を答えてもらうことにしよう。

「ナツキの記憶がおかしくなってませんか?」

「おっ、なかなかいい質問してくるね」

一樹先輩は何に感心してるのかしらないが、うんうんと頷いていた。

「結論から言うと、こちらで涼宮さんの記憶を改変させてもらったんだよ」

何をバカなことを言ってるんですか一樹先輩?冗談にも程がありますよ。

「詳しくは長門先生に聞いてみるといいよ。ちょうどあそこにいるし」

どうやら冗談ではなさそうだ。一樹先輩の顔には笑みが浮かんでいるがな。

「もしかして、その副作用かなんかがナツキの風邪なんですか?」

一樹先輩の笑みは変わらず、

「いい推理力だね。そのとおりだよ」

そう一樹先輩が答えると同時に、突然部室のドアが開いて、

「もういいわよ」

と、ナツキが顔を覗かせた。部室の中には見慣れない美春と長門さんの姿があった。

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