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涼宮ナツキの退屈
第一話
夏休みの中盤、珍しく太陽が休憩しているというのにじめじめとした空気が流れていたこの日、俺は学校に足を運んでいた。別にナツキに呼ばれたわけじゃないのに俺が学校に足を運んでいるのかと言うと、特に理由なんてないと言うのは嘘で、この時期に恒例の登校日と言うやつだ。

「かったるー」

今日提出の宿題もあったしな。俺はとっくに終わってたんだが、昨日は美春に散々付き合わされて家庭教師してたから少し寝不足だ。久々に登るこのハイキングロードがかなりきつく感じる。

「よう、キョウ」

「おう」

久々に見る谷口。なんだか黒くなったみたいだな。

「みたいじゃなくて黒くなったんだよ」

「どうせナンパのために海にでも行ったんだろ?」

結果は聞かなくても目に見えてるけどな。どうせ玉砕して俺の心では大喝采がおこるだろうよ。

「それが見事に俺のテクが粉砕されてさ。なんでなんだろうな」

知らねえよ。俺は生憎そういうことには興味がないのでね。ただでさえナツキに振り回されてんだし。

「彼女持ちはいいよな、幸せそうでさ。傍から見ると腹立つけどさ」

「何で俺を見る」

「別にー」

谷口の言葉が気になったものの、俺は気にしないことにした。どーせろくな事でもないだろうしな。

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あきゅろす。
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